口切や 南天の実の 赤き頃 漱石
茶人の正月と言われる口切の季節が近づいてきました。
口切とは、茶壺の口を切ることです。
初夏、八十八夜以降二十一日の間に摘まれた新茶は、
茶師によって葉茶のまま茶壺に詰められます。
口と蓋を封緘紙を巻いて封印され、京都の山中で保管されます。
涼しくなって茶家へ届けられ、十一月の開炉後に茶壺の口を切って、
茶臼で葉茶を挽き、その抹茶を点てて客へ供します。
これを口切の茶事といいます。
先生から口切の亭主役を仰せつかり(順番で)、ただ今あれこれ準備中です。
今まで7回ほど口切を拝見していました。
しかも正客として茶事に2回も招かれています(汗)。
しっかし、見るとやるとは大違い!でした。
先ず、我が家の茶壺ですが、まだ口切に使ったことがなく、
もっぱら壷飾りの紐の稽古のみです。
それで、口切のお役をつとめるにあたり、茶壺を取り出してみると、
「あらっ?」
桐の盛蓋に和紙(封緘紙)が貼られていませんで、
それを貼ることから始めました。
貼り終わる頃には
「茶師のように一度自分で茶を詰めてみよう」
と探究心がムラムラと湧いてきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/d3/06653ef66f7faf91da34458ce9bbd969.jpg)
1時間ほど歩いて、散歩の途中で見つけたお茶屋さんへ。
「口切に使う茶壺に詰める葉茶(本来は薄茶に使用)なので、
お安いのはありますか?」
「安いお茶は売れないので置いていないのです。
うちで一番安いのは100g300円ですが、美味しいお茶ですよ」
「それでは、そのお茶をいただきます」
このような会話がスムースにいったわけではありません。
お茶屋のおかみさんが口切とか、茶壺のことを全く知らなかったのです。
それで上記のようなことをお話ししました。
でも、考えれば無理はありません。
ここ5年ほどは毎年口切を拝見する機会に恵まれていますが、
茶家でも茶壺に茶を詰めて行う口切は廃れつつあるのでは?
・・・と心配になりました。
茶壺にしても口切のセレモニーや壷荘でだけ、その存在があるとしたら、
良い茶壷を持つ必要があるのだろうか・・・と考え込んでしまいました。
(良い茶壺を持たないと口切の茶事ができない・・・と思い込んでいたので)
とりあえず、持っている茶壺を有効に使いたいですね。
今日、茶友から昨年使った半袋(はんたい)3個が譲られることになり、
もう一つ半袋を作り足して、茶壺に詰めてみようと思います。
それからやっと茶壺の口切の稽古に入ります・・・(間に合うかしら?)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/17/1cea589d077f631bf9addf6f14fe2e94.jpg)
(散歩道で出会うカバ・・・好い表情・・)
(つづく)![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_fuku.gif)
茶人の正月と言われる口切の季節が近づいてきました。
口切とは、茶壺の口を切ることです。
初夏、八十八夜以降二十一日の間に摘まれた新茶は、
茶師によって葉茶のまま茶壺に詰められます。
口と蓋を封緘紙を巻いて封印され、京都の山中で保管されます。
涼しくなって茶家へ届けられ、十一月の開炉後に茶壺の口を切って、
茶臼で葉茶を挽き、その抹茶を点てて客へ供します。
これを口切の茶事といいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/1a/a3875218ae536294749ba02743921ee8.jpg)
先生から口切の亭主役を仰せつかり(順番で)、ただ今あれこれ準備中です。
今まで7回ほど口切を拝見していました。
しかも正客として茶事に2回も招かれています(汗)。
しっかし、見るとやるとは大違い!でした。
先ず、我が家の茶壺ですが、まだ口切に使ったことがなく、
もっぱら壷飾りの紐の稽古のみです。
それで、口切のお役をつとめるにあたり、茶壺を取り出してみると、
「あらっ?」
桐の盛蓋に和紙(封緘紙)が貼られていませんで、
それを貼ることから始めました。
貼り終わる頃には
「茶師のように一度自分で茶を詰めてみよう」
と探究心がムラムラと湧いてきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/d3/06653ef66f7faf91da34458ce9bbd969.jpg)
1時間ほど歩いて、散歩の途中で見つけたお茶屋さんへ。
「口切に使う茶壺に詰める葉茶(本来は薄茶に使用)なので、
お安いのはありますか?」
「安いお茶は売れないので置いていないのです。
うちで一番安いのは100g300円ですが、美味しいお茶ですよ」
「それでは、そのお茶をいただきます」
このような会話がスムースにいったわけではありません。
お茶屋のおかみさんが口切とか、茶壺のことを全く知らなかったのです。
それで上記のようなことをお話ししました。
でも、考えれば無理はありません。
ここ5年ほどは毎年口切を拝見する機会に恵まれていますが、
茶家でも茶壺に茶を詰めて行う口切は廃れつつあるのでは?
・・・と心配になりました。
茶壺にしても口切のセレモニーや壷荘でだけ、その存在があるとしたら、
良い茶壷を持つ必要があるのだろうか・・・と考え込んでしまいました。
(良い茶壺を持たないと口切の茶事ができない・・・と思い込んでいたので)
とりあえず、持っている茶壺を有効に使いたいですね。
今日、茶友から昨年使った半袋(はんたい)3個が譲られることになり、
もう一つ半袋を作り足して、茶壺に詰めてみようと思います。
それからやっと茶壺の口切の稽古に入ります・・・(間に合うかしら?)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/17/1cea589d077f631bf9addf6f14fe2e94.jpg)
(散歩道で出会うカバ・・・好い表情・・)
(つづく)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_fuku.gif)