暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

如月の花月の会

2022年02月28日 | 暁庵の裏千家茶道教室

   (「灑雪菴(さいせつあん)」のお軸、

        花はクリスマスローズと水仙の葉、花入は韓国・杼の釣舟)

 

コロナウイルスの状況を窺いながら、月1回花月の会をしています。

2月23日(水、祭)に如月の花月の会をしました。

科目は炭付花月、三友之式、一二三之式で、参加者はAさん、KTさん、NYさん、T氏、N氏です。

我家には相模侘助が咲いているだけなので、「お花をお持ちよりください」とお願いしました。

そして、たとえ一輪でも花屋さんで買って来てください・・・と。大変でも皆でお持ちよりすることで連帯感や責任感が生まれてくると思いますし、時候の花や名前を覚えてもらう良い機会でもあります。

皆さま、思い思いのお花をお持ちよりくださり、一気に春がやってきて、今も花と香りを楽しんでいます。

 

 

最初は炭付花月です。T氏がたまたま早くいらしたので、炉中の灰を整える準備からお願いしたら、月(炭手前)を引きました・・・ヨカッタ! 香合は蕗のとう香合(清閑寺窯)、香は梅ヶ香(松栄堂)です。

三友之式は花、香、薄茶(菓子付きで4服)です。

苦労してお持ちよりくださった花を正客から順に生けて頂きました。先ず生けられた花を拝見し、次に花入を決め、花台の花を選びます。

いつもは最後に残る釣り花入ですが、その日は三客Aさんがステキに生けてくれました。

花寄せが終わり、東(亭主)が花台を持って立つと同時に客は八畳のままで袱紗を腰に付けます。

  (山茱萸と赤い椿・・・紫鋼鶴首花入)

 (白梅とクリスマスローズ・・・揖保川焼花入)

  (木五倍子(きぶし)と水仙・・・萩焼耳付花入)

(雪柳、クリスマスローズ、椿・・・花入は青銅器・爵(しゃく))

香盆がN氏に運ばれ、香が焚かれました。いつも火味が心配ですが、今回はうまくいったようで・・・ホッ 

三友之式では香が終わり、東(亭主)が香盆を書棚に置いて立つと同時に客も立って、四畳半入りして薄茶になります。

 

  (三友之式の薄茶・・・干菓子は「薄氷」(五郎丸屋))

 

最後の科目は一二三之式。東(亭主)はAさんが当たり、点前を決めます。

「長緒の点前をいたします」・・・迎え付けでご挨拶します。

Aさんは花月初心者ですが、皆が見守る中、立派に長緒の点前をなさっていました・・・

 

こうして3科目が終了。皆さんで準備や片づけを分担してくださったのでスムースに進行しました。

「花月って楽しいですね」「三友之式は優雅ですね! またしたいと思いました」

「一二三之式は初めてだったので評価が難しかったです」

・・・一回一回、ゆっくりでよいからしっかり修練していきましょう。暁庵もご指導するのがとても楽しかったです!

 

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涅槃会の日に・・・東京教室の稽古

2022年02月26日 | 稽古備忘録・・・東京教室の稽古

 

2月15日はS先生の東京教室の稽古でした。

この日はお釈迦様が80歳で入滅した日とされ、涅槃会(ねはんえ)の法要が行われます。

点前担当だったので、少し早めに到着しました。

門近くのしだれ梅が丁度見ごろです。すっかり葉を落とした大銀杏の貫禄ある裸木を横目に茶室へ急ぎます。

 

 

床に「春来草自生」(春来れば草自ずから生ず)の御軸、和かなお筆ですが筆者が・・・。

稽古が始まり、最初に暁庵が真之炭をご指導いただきました。正客はRさん、次客はIさんです。

お点前だけでなく、炭や炭斗のお話、羽箒の清め方、そして見事に整えられている炉中の灰についてもお話があり、ず~っとS先生のお話を拝聴しながらお点前をしていたい・・・と。

香合は17世紀(明末~清時代)の古染付の木瓜香合写で、お持ち出ししました。香は「〇〇〇のお祝いに茶友から頂戴した黒方(松栄堂)でございます」

・・・さてここで、真之炭に使う炭道具について調べておくのを忘れました。幸い、お尋ねがなかったので切り抜けましたが、真之炭にふさわしい炭道具を炉と風炉で勉強して臨むべきだったと反省しています・・・。

見事な白鳥の座箒を使って、久しぶりに座履きをしました。こちらも細かくご指導いただき、とても嬉しかったです。ありがとうございます!

この日は真之炭、真之行台子、盆点、茶碗莊、逆勝手入子点(絞り茶巾)、逆勝手平花月、茶通箱付き花月と、充実したお稽古が続きました。

 

      (逆勝手平花月の点前座)

      (本堂へ向かう途中の庭の敷松葉が美しい・・・)

稽古途中でご住職がS先生にご挨拶に来られ、

「今日は涅槃会なので本堂横に茶席を用意しました。お稽古が終わりましたら、どうぞ皆さまでいらしてください」

・・・それで終了後、紅白の梅が咲き、敷松葉の美しい庭を見ながら本堂の茶席へご一緒させて頂きました。

 

       (涅槃会の茶席)

ご住職から涅槃会のことや茶席の設えのお話を拝聴しながら、趣のある逆勝手のお席で干菓子(熊本の「松風」)と薄茶一服を美味しく頂戴しました。

「涅槃(ねはん)」とはさとりの境地、苦しみが消滅した状態を意味しているそうで、お釈迦さまの入滅を「涅槃」と称しています。

「涅槃会」では、入滅された時の様相を描いた涅槃図を掲げ、ありし日のお釈迦さまを偲んで法要が営まれるそうで、法要後に茶席で茶をふるまわれているとか。

 

       

本堂には墨絵の大きな涅槃図が掛けられ、紅梅がお釈迦さまを偲ぶかのように満開でした。

思いがけず「涅槃会」のお茶をお相伴出来て、心温まる時間を過ごさせて頂きました。合掌!

 

 


独り言・・・閲覧400万頁突破が間近です

2022年02月24日 | お茶と私

       日本平からの富士山・・・2021年2月28日撮影)

 

2月に入って間もなくのこと、「暁庵の茶事クロスロード」の閲覧ページ数が400万頁に迫っているのに気が付きました。

このままでいくと、3月中には突破しそうです。  ありがとうございます!

以前の私だったら(京都在住中100万頁記念イベントを、2019年4月に三渓園・春のクロスロード茶会をしました・・)、「なにか記念の茶会または茶事をしたい!」・・・と思うのでしょうが、オミクロン株の蔓延もあり、今一つ決意が・・・。

ブログを始めて十余年、いろいろな方とお茶のご縁がありました

惜しげなく根気よくご指導いただいた先生方、暁庵の茶道教室の門を叩いてくださった生徒さん、暁庵の茶事や茶会へお出ましくださったお客さま・・・思い返すと、実にたくさんの方と不思議な出会いがあり、ご縁がつながりました。

でもでも、「よくぞここまで続いたもの! よくぞ頑張ったね・・・」とブログを愛読して応援してくださった方たちと素直にお祝いできたら・・・と、4月3日(日)の桜の時期に拙宅で少人数の茶会または茶事を画策中です。

 

    (4月3日、青空に映える満開の桜が見られるとよいのだけれど・・・)

近々のお知らせを目指して、あれこれ思案しています・・・どうぞお楽しみに! 

一方で、応募してくださる方がいなかったらどうしましょう・・・心配は尽きません 

 

 


駒場・和楽庵の「初春の茶事」に招かれて

2022年02月18日 | 茶事・茶会(2015年~他会記録)

 

   お軸は「大有宗甫之文」(書き捨ての文)
 (宗甫(小堀遠州)が書き残した文で、小堀遠州流十五代・小堀宗通氏の御筆です)

 

1月23日(日)に前田宗令さまの駒場・和楽庵の「初春の茶事」にお招きいただきました。
前田さまは小堀遠州流、東京駒場の「和楽庵」の庵主として、内外の方のおもてなしをされ、茶道教室を主宰されています。
コロナウイルス禍もあり2019年11月以来ですが、久しぶりの前田さまのお招きが嬉しく、今回は社中の方と参上しました。

手厚く熱いおもてなしに感動して後礼の手紙を書き始めましたが、つい長文になり、巻紙も毛筆もあきらめて印刷して投函しました(汗!!)。・・・すると、前田さまからも印刷した長文のお手紙が届きました。

「初春の茶事」の思い出に2通をこちらへ掲載させて頂きます。よろしかったらご一読ください。

 

 (玄関の客迎えの水仙の花・・・大きな陶器の鉢は李禹煥(リ・ウファン)造)

 

 暁庵の後礼の手紙

駒場・和楽庵 前田宗令さまへ

極寒の候 相変わらずのコロナ禍ですが、皆さま、ご清祥にお過ごしのこととお慶び申し上げます。

先日は「初春の茶事」へお招きいただきまして ありがとうございます。

正客Mさまはじめ社中のTさま、YRさま、NTさま、そしてご亭主の同門宗文さまとご一緒に、初春にふさわしい茶の湯の世界を味わうことができ、とても喜んでおります。

2年ぶりの駒場和楽庵ですが、この度もステキな前田ワールドを存分に堪能することが出来ました。

 

 

苔の露が光り、石仏がおわす露地をそぞろ歩き、蹲で心身を清め、茶室へ入ると、床に「書捨の文」(小堀遠州の残した文を小堀遠州流十五代・小堀宗通氏が書き写したもの)が掛けられていました。

後ほどその日の茶事のご趣向の文と伺い、ご亭主の「初春の茶事」への心意気を知り、感激するとともに身が引き締まりました。

裏千家の侘茶に象徴される求道的茶の湯とは異なり、小堀遠州の目指す茶は人をもてなす茶であり、さりげない日常の事柄や身近な人を大切にし、春夏秋冬の自然の風情を茶の湯を通して楽しむことのように受け止めました。

そして、小堀遠州流のきれいさびの世界をご亭主の意に叶った魅力的なお道具で表現してくださり、ワクワクしながら皆で楽しませて頂きました。

 

端正に整った炉中の隅切りした灰の景色や細い3本の下火が見れたこと、釜を掛け忘れてくださったことにもう感謝です。

裏千家流とは全く異なる炭手前が心に残っています。炭の大きさ、形、置き方、黒い枝炭、湿し灰の撒き方、どの所作も形も珍しく、若武者の繊細で凛々しいお点前に見惚れ、小さな羽箒の座掃きは圧巻でした。

 

 (遠州お好みの糸目肩衝釜、炉縁は真塗、面に七宝繋ぎの蒔絵)

炭手前の後にすぐ濃茶とのこと、湯相が心配でしたが、釜を掛け変えるという妙案に「流石!」と合点しました。きっといろいろお考え下さったことでしょう。

ご亭主の凛々しいお点前で濃茶を頂きましたが、まろやかで甘みのある濃茶を美味しく頂戴しました。幸せな時間でした・・・。

ご亭主の元にやってきた小ぶりの茶碗たち。旧きもの、新しきもの、高麗・李朝のもの、和のもの・・・それぞれの個性に心惹かれ、皆で賞玩したのも楽しく、よき思い出となりましょう。

織部の大皿に盛られた主菓子「福寿草」が柔らかく上品な甘味で、濃茶(「天王山」山政小山園)が一層引き立ち、美味しゅうございました。

 なだ万の豪華なお弁当、奥様の故郷・韓国の雑煮を初めて食し、お二人の思い出の剣菱の一献を頂戴し、一家総出のおもてなしに感謝でございます。

 

  (ご亭主の丹精がしのばれる露地と苔)

銅鑼の合図で再び席入りすると、初座とは全てが変化していて、床には珍しい「福」の字のお軸、お花が正月らしく、炉縁も華やかな花筏蒔絵にお色直し、棚も水指(垂涎の染付の小壷)も違い、その変化に嬉しい悲鳴でございました。

薄茶点前になり、もう一人の若武者がお点前をしてくださって、私は薩摩焼の茶碗で薄茶を美味しく頂戴しました。(薩摩焼の茶碗はお持ち帰りしたい・・・くらい)

小堀宗通氏の風流な橋立茶箱は秘密の小箱を開けるようで楽しく、興味深く拝見しました。こちらも小ぶりの茶碗が使われて、それらが生き生きと輝きを放って、拝見している私まで嬉しくなりました。

 

(遠州の紋のある釜や花筏蒔絵の炉縁もステキですが、ちょこんと置かれた点炭の位置が摩訶不思議!です)

 

書き尽くせませんが、暁庵社中の皆さまも前田さまのお茶事を堪能されたことと思います。

同門の宗文さまが茶事の決まり事やお尋ねのタイミングなどをさりげなくお話しくださり、流派の違いを納得しながら、誠に有意義で興味深く、本当に助かりました。

裏千家流とは違う流派の茶事を楽しむ心の余裕や、広い視野を持って欲しいので、また社中の方をお連れしたいと思っております。

どうぞ懲りずに仲良くお付き合いくださると嬉しいですし、拙いことですが暁庵の茶事へもいつかお出ましくださいますように・・・。

オミクロン株が蔓延していますが、どうぞお気を付けて、また元気にお目にかかりたいです。

ありがとうございました。 かしこ

      令和四年睦月吉日             暁庵

 

         (初座の点前座の設え)

 

前田宗令さまからのお手紙 

暁庵先生へ

先日は、駒場・和楽庵の初春の茶事にお越しいただき、ありがとうございました。

皆様からていねいな返礼のお手紙をいただき、恐縮しております。

炭点前の際、釜を据えないまま入席の案内をするなどの大失態はなんともお恥ずかしいかぎりです。これぞ小堀遠州流と胸を張って言えるようになるには、まだまだ修行が足りないことを痛感させられました。

「書き捨ての文」は遠州候の茶道理念を簡潔にまとめたもので、「不立文字」の茶道の中で、非常に分かり易く、格調高い文章でつづられています。わたしのつたない話しよりも、読んでいただいた方がよろしいかと存じ、茶席にそぐわないかと思いつつコピーをお渡ししました。

 

  (後座の薄茶の点前座・・・・垂涎の棚と李朝の水指)

薄茶の各服は初めての経験でした。格が高く、時代がありながら、なおかつ小ぶりの茶碗を探すのに苦労致しました。とはいえ、その苦労はいつのまにか楽しい時間となり、この機会を与えてくださった暁庵先生に感謝の念がわいてまいりました。皆様、それらの茶碗をよくご覧いただき、誠にありがとうございました。

おかげさまで楽しい時間をいただきました。今後ともよろしくご指導くださるようお願いいたします。

コロナ禍の中、先生はじめ皆様にはどうかご自愛のほどお願い申し上げます。

     令和四年二月八日         駒場・和楽庵  前田宗令

 

 


暁の茶事 in 2022 ・・・(その3) 夜明けと濃茶

2022年02月14日 | 茶事・茶会(2015年~自会記録)

    

つづき)

2月5日の日の出(横浜)は午前6時37分でした。

日の出から逆算して席入りの時間などをおおよそ決めていきます。挨拶、前茶、初炭はまだ真っ暗ですが、懐石の途中で夜が明けてきます。

懐石を食しながら夜明けの気配や障子の色の微妙な移り変わりを楽しんでいただけたら幸いです。

日の出頃に本来なら突き上げ窓を開けて朝の日の光を茶室に取り込むのですが、あいにく突き上げ窓がないので、障子とガラス戸を7時過ぎに次客Iさまに全開してもらいました。(本当は午前6時37分の日の出と合わせて・・・と考えていましたがいろいろあって遅くなりました・・・でも、これで良しです)

障子とガラス戸を開けると、夜明けの朝の空気がぴりっと冷たいけれど清々しく、東の空が茜色に輝いているのを見ることが出来ます・・・そのころまでには行灯も手燭も引いてしまいます。

深呼吸をして、冷気を胸いっぱい吸い込んで「新しい一日が始まるのだ・・・」と。

暁も夜明けも毎日同じようにある筈ですが、この日は特別の暁であり、夜明けのように思えました・・・。

 

懐石(朝食)が終わり、主菓子をお出しし、腰掛待合へ中立をお願いしました。

 

     (春曙光と猫柳、花入は揖保川焼で池川みどりさん作)

銅鑼の合図で後座の席入りです。

後座は梅の屏風を広げて、八畳の広間を四畳半の小間仕立てにしてみました。

床に春曙光(しゅんしょっこう)と猫柳を池川みどりさん作の揖保川(いぼがわ)焼の花入に生け、点前座には木屋町棚(表千家流)を設え、水指は唐津焼です。

 

 

濃茶を各服で練ってお出ししました。

初座の懐石まではゆるゆると、夜が明けて後座の濃茶と薄茶はさらさらとなすべし・・・と指南書にありました。

でも、濃茶は茶事のハイライト、美味しい濃茶を差し上げたいです。茶碗を運び出し、茶入と置き合わせてから、盆に茶碗3個を並べ運び出し、床の板の間に(亭主床なので)置きました。次いで建水と柄杓を運び出し、いつものように濃茶点前をしました。ただ、控えの茶碗にも適宜湯を入れて、茶碗をしっかり温めました。冬季には温かくよく練られた濃茶が何よりのご馳走だと思うので・・・。

濃茶は「延年の昔」(星野園詰)、前席の主菓子は「雪見車」(練切の白椿)(石井菓子舗製)です。

濃茶の茶碗ですが、利休居士が今焼として楽茶碗を長次郎に焼かせたという故事を慕って、黒楽茶碗と赤楽茶碗にこだわってみました。

お正客さまは黒楽茶碗(楽一入作、銘「不老門」)、次客Iさまは黒楽茶碗(佐々木昭楽作、長次郎「喝喰」写し)、三客Aさまは赤楽茶碗(渡辺陶生作、銘「玉三郎」)、詰M氏は赤楽茶碗(中村康平作、光悦「乙御前」写し)です。いずれの茶碗も縁あって暁庵の手元に来たもので、それぞれのエピソードをお話ししました。

茶入は薩摩焼(黒薩摩の不識形)で、銘「翁」。仕覆は18世紀の島モール、古裂コレクターでもあるNYさまに仕立ててもらいました。
 
茶杓は、利休居士の墓所がある聚光院の梅の古木で作られたもので、川本光春作、聚光院住職・小野澤虎洞和尚の銘で「東北」です。茶杓銘「東北」は能「東北」をイメージして特別にお願いして命名してもらいました。一見、何の変哲もない梅の古木の茶杓ですが、よく見ると・・・・。
 
 
 
薄茶になり、膝が危険信号だったので三客Aさまにお点前をお願いし、薄茶3碗を点てて頂き、Aさまの薄茶と仕舞い付けはM氏にお願いしました。お二人とも快くお引き受けくださり、助かりました。
 
濃茶茶碗もそうですが、お客さまに合わせて薄茶の茶碗を選ぶのがとても楽しかったです。
お正客さまは染谷英明作の白楽で銘「小鷺」、次客さまは上野焼・渡窯の銘「荒磯海(あらそみ)」、三客様は京焼・相模竜泉作の銘「さきがけ」、お詰さまは長春太山作の銘「宝龍」です。
 
   (干菓子は「北条みつうろこ」と「万葉の花」)
 
薄器は「つぼつぼ蒔絵」中棗、茶杓は濃茶と同じです。
薄茶は「舞の白」、星野園詰です。
2種のお菓子は、「北条みつうろこ」(鎌倉・豊島屋)と「万葉の花」(金沢・諸江屋)をお出ししました。「北条みつうろこ」はNHK大河ドラマに因んだ新製品らしく、伊豆、相模、鎌倉などの舞台で展開する「鎌倉殿の13人」を暁庵も楽しみに応援しています。

こうしてゆるゆると・・・さらさらと・・・そして和やかに「暁の茶事」が終わりました。
 
お客様、本当にありがとうございました・・・皆さまに助けられての「暁の茶事」でした。・・  
 
 
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