暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

茶道教室のホームページを作成中です

2015年03月30日 | 暁庵の裏千家茶道教室
                       (やっと私のサクラが開花宣言・・・3月29日」

5月から始める茶道教室のホームページ(HP)を作成中です。
ネットの海に自分の小舟を浮かべるみたいで、前から作ってみたかった・・・。
それに生徒募集や入会案内を年中ブログでするわけにもいかないし・・・ね。

昨年末、次男にHP作成を依頼したのですが
「忙しいからとても無理!
 専門家へ頼んだ方が早いし、良いものができると思うよ」
と一蹴され、そのまま放置していました。

               
                    (公園にひっそり咲く辛夷(コブシ)」

きっかけはリンパマッサージ師のKさんにHPのことを話したら
「私はゴン(愛犬の名)の犬とも(友)にHPを作ってもらいました。
 他よりお安くやってくださると思うのでご紹介しましょうか?」
愛犬を介して仲良くなったという友人がHPや広告作成の会社をやっているそうです。

Kさんの紹介で澤田さんという女性が我が家へやってきました。
生徒募集や入会案内の原稿を渡しながら
「茶友の惣楽庵さんのHP(ご主人が作成)を参考にして原稿を作ってみました。
 そちらも是非見てください。ご主人の愛情が感じられる、素敵なHPなので・・・」

               
                      帷子川沿いの辛夷の大木

まもなく澤田さんからHPの提案書がメールで送られてきました。

一番わかりにくかったのはドメイン。
私の拙い理解によると、インターネット上のHPの住所(アドレス、URL)らしい。
独自(有料)ドメインを取得すると、住所が○○方・暁庵から直接暁庵へなるらしい。
メールアドレスを増やせるなど特典はありそうだが、勉強不足もあり、
「独自ドメイン取得の有用性がよくわからないの・・・」と私。

「当面は無料ドメインを利用されて、必要になりましたら有料ドメインに引越しされたら良いのでは・・・」
私の疑問に澤田さんから回答があり、当分は無料ドメインを使いながら検討することにしました。

数日前に最終原稿と写真を送りました。
「どんなHPになるのかしら?」
ドキドキわくわくしながら待っています。
 
                          

追伸)
先ほど澤田さんからメールが届きました。(3月31日15時頃)
「HPを公開しました。まだ手直ししますがご確認ください」
「わぁ~い!感激しています・・・」

   暁庵の裏千家茶道教室: https://akatsukiane.wordpress.com/

                       見てね! 


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春の隣花苑へ

2015年03月28日 | 暮らし
春の隣花苑(りんかえん)を訪れました。
秋に茶会の予定があり、下見を兼ねてKさん、Iさんと昼食へ。
三溪園(横浜市中区本牧)には春草廬蓮華院、月華殿など素晴らしい茶室がありますが、
今回の茶会では三渓翁ゆかりの美味しい昼食をお出ししたい・・・と思ったのです。

               
                 三渓園の三重塔が見える部屋 (2011年9月撮影)

隣花苑は三渓園の隣にあり、三渓園の創設者・原三渓翁が長女・西郷春子さんのために伊豆大仁から移築した田舎家で、三渓翁の五言「隣花不妨賞」(りんかしょうするをさまたげず)より命名されました。
今は春子さんの孫にあたる西郷槇子さんが料理店を営んでいます。

貿易商であった原三渓翁は日本文化を愛する茶人として知られていますが、
食通を自認し、日本、西洋、中華など世界中の美味しい料理を食べ歩き、
自らもお客様のおもてなし料理を考案して楽しんでいたそうです。
三渓翁ゆかりの「三渓麺(中華風)」や「蓮華飯(季節限定)」西郷家の女性たちによって脈々と受け継がれていて、それらを味わうのも楽しみです。

               

               
                    三渓翁の長女・西郷春子さんの雛人形

中へ入ると、はりの曲木が目を惹く土間と囲炉裏のある板の間があり、
桜の花が大壺に活けられ、雛人形がどの部屋にも飾られていました。
囲炉裏の向こうの一式は三渓翁の長女・西郷春子さんの雛人形で、
緑色の屏風は前田青邨画と伺ったような・・・。

大好きな三渓園・三重塔が見える部屋(母屋は足利時代建造物)ではなく、
江戸時代に増築された奥の二間へ通されました。
こちらの床の間にも雛人形が飾られ、白椿が豪快に活けられています。

               

               

料理に気を取られ、一品目の前菜の写真を撮り忘れました。
桜麩やウド、コゴミ、ゴボウなどの春野菜を白和えにからめて食べるのですが、盛付も美しく、春の味わい好く、我が家でも作ってみたい一品でした。

               
                     二品目の前菜
               
                   蓋裏に桜の蒔絵の吸物椀(海老真蒸)
               
                     名物の三渓そば(ピンボケですが・・・)
  
季節の料理(七品)に舌鼓を打ちながら、隣花苑の歴史、料理や器、茶会のお話が弾みます。
食後、西郷槇子さんに全室を案内して頂きながら、和風の設えを保ちつつ食事は椅子席に変えたことを伺いました。
約600年前の田舎家が今なお大事に使われ、進化していることに敬意と感動を覚えました。

                
                  波打つガラス戸の向こうに春の庭が広がっています

ここで秋の茶会ができたら・・・と思いながら帰途につきました。

                                


東京での初稽古の日

2015年03月26日 | 稽古備忘録・・・東京教室の稽古

昨日は、東京のお教室での初稽古でした。
京都在住中、お習いしていたS先生が一昨秋から東京でお教室を開かれたので
3月からお稽古へ伺うことになったのです。

始めての稽古場、初めてのお仲間・・・
久しぶりのS先生のお稽古に緊張と期待が弥(いや)が上にも高まります。
「何を着ていこうかしら?」
候補は二枚、桜色の無地紋付と黒地に白鳥が泳いでいる付け下げです。
格から言えば無地紋付ですが、以前にS先生から
「今日庵の稽古へ、昔、女の人は黒留袖を着て臨んでいた時代があった」
と伺ったことが脳裏に残っていて、直前に黒の付け下げに決めました。
菊模様の銀地帯にIさんから頂いた白の道明寺の帯〆で、気持ちを引き締めます。
以前のお仲間・弥生会からお餞別に頂いた袱紗と古袱紗を懐に入れて・・・。
 
      
            近くの公園に咲く三叉 (みつまた)         (クリックしてみて)

急に冬に戻ったような寒い日でした。
地下鉄を降り、地上へ出ると大きな交差点、方向が分からず、角のパン屋さんへ飛び込みました。
地図を出して調べてくださって、歩き出すことができました。
そこは塔頭のたくさん並ぶ大きな寺でした。
それらしき玄関を見つけ、開けると、数人の方が支度をしていました。
中のお一人がにこやかに荷物置き場、水屋、トイレなどを教えてくださいました。

懐かしいS先生が奥からお出ましになり、そこそこのご挨拶をし、
水屋へ行くと、最初の科目・且座之式の方たちが主菓子を頂いていました。
且座へ入るように言われていたので、あわてて主菓子を口に入れたのですが・・・。
桜の練り切りだったような、菓子銘も御製(浅草の・・・)も記憶にございません。

一同ご挨拶のあと、先生から新入生の紹介があり、
「暁庵でございます。どうぞ宜しくお願い致します」
床のお軸は「桃花咲春風」、長い鎖に掛けられた釣釜が優雅に揺れて、
山雲棚に黄瀬戸の四方水指が春らしい設えです。

                  
                            ミモザが満開です

且座が始まり、私は花を引き東、半東はWさんです。
「且座は東だけ、仙遊は東と半東の二人で迎えつけの挨拶・・・」
と先生のお声が掛かり、やっと頭が且座の稽古へ切り替わりました。

「どうぞお花を」
Oさんが朝鮮唐津の大ぶりの花入へ山茱萸、黒椿、白椿を入れました。
黒椿は初めて拝見、黒も白も小ぶりな椿ながら大きな空間を引き締めています。

「どうぞお炭を」
Kさんが釣釜の炭手前を、私も1年ぶりの拝見です。
小下げ、大下げのタイミング、鎖の数の判断、鐶、ツル、鎖のお話など興味は尽きません。
釣釜は尾垂れ糸目筒釜でした。

「どうぞお香を」
Oさんがお香を焚くと、伽羅のような香りが徐々に漂い、ゆっくり三度聞いて楽しみました。

次は私の番で濃茶です。
4人分を練ってお出ししました。
茶碗が戻る間、炉の灰色に炉炭の大黒と真っ赤に熾った火が映えて、その美しさに見とれ、初めてのお稽古なのにほっとする瞬間を味わえたのです・・・。
これもS先生が見守ってお教えくださっている安心感からだと思います。

薄茶に代わる時、半東のWさんと肩が触れ合うタイミングが合って良かった! 
でも、最後に東が退席するタイミングが分からなくなり、半東にだいぶ遅れて退席しました。
送り礼は東と半東の二人(仙遊も同じ)です。

                  
                     花期の長いクリスマスローズ(別名、雪起こしとも)

そのあとも稽古は続きます・・・香付花月、入子点、午後になって後炭、大円之草、台天目、唐物・・・充実した初稽古の一日となりました。
来月のお稽古が待ち遠しいです・・・。
                                

五十肩に向き合う日々

2015年03月19日 | 暮らし

ある方に
「最近、肩が痛くて腕を上げるのが大変なの。
 四十肩それとも五十肩かしら?」
「あらっ!お若いのね」
「う~ん?」・・・あわてて「六十肩かしら?」と言いなおしました。

「四十肩・五十肩」というのは肩関節周囲炎という病名の俗称だそうです。
昨年の秋から腕を上げるたびに痛みや違和感があったのですが、
「ほっとけばそのうちに良くなる」と言われ、
それ以上痛みがひどくならなかったので、放置していました。

肩が痛くて腕があげられないと、一番困ったのは着物の着付けでした。
亡き母の仕立て帯が役に立ったのですが、帯がひっぱれないのです。
月に4、5回着物を着る機会があったので、そのたびに主人に箱屋さんを頼みました。

                   
                             おとめ椿
                   
                    百万遍・知恩寺の手づくり市で書いてもらった看板
                    (右下に湯気の立った茶碗を描いてもらいました)

1月末に京都から引っ越しがあり、荷造りやら掃除やらで腕を酷使していました。
寝ている時が最悪、右腕が丸太のように重く感じて目覚め、
たかがくしゃみで腕が千切れるかと思う激痛が走ったりします。
やっと3月に入り、家の片づけが終盤になると、五十肩に向き合う余裕が出てきました。

治療のためチョイスしたのは、しばらく遠ざかっていたリンパマッサージと、
数十年ぶりの水泳です。

リンパマッサージは月2回知人のKさん宅へ。
そこで約3時間、全身を温めリンパマッサージをしてもらい、ひたすら痛みに耐えると、
血行やリンパの流れが良くなったのでしょう、身も心も軽くなり、
「なんて幸福な時間なんだろう・・・ごくらく、極楽」の境地を味わっています。

水泳が肩に良さそうなので、週1、2回横浜市旭プールへ通いだしました。
通いだすと、肩の運動だけでなく、膝や腰痛の予防にもなり、
1時間半くらい楽しく泳いで(・・・蹴伸びしたり歩いたりして)います。
まだ、クロールのように腕を回せないので少しずつ慣らしているところです。

茶道教室が始まる5月までに着物をスイスイ着れるようになりたい・・・です!!

                                


岩淵祐二 漆芸展 のお知らせ

2015年03月18日 | 茶道具
              
漆芸家の岩淵祐二さんからメールと葉書で個展のお知らせを頂きました。

岩淵さんは京都在住の折、菓子桶の塗や豊楽焼の茶筅筒の修理をお願いし、
工房へも何度か伺って、秘かに応援している漆工芸作家さんです。
このたび、東京の西荻窪で個展をするのでいらしてください・・・とのことでした。

岩淵さん、個展おめでとうございます!

案内状の写真(練行衆盤写・日ノ丸盆と漆黒の一閑棗)に先ず魅せられました。
さらに個展会場である「お茶道具 真泉堂」五十嵐隆行氏の次のような案内文に
心を揺り動かされ、茶友を誘って3月21日にお伺いすることにしました。
ぜひ岩淵祐二氏の作品をご高覧くださいまし・・・。
(全日、岩淵氏が会場にいらっしゃるそうです)


  岩淵祐二 漆芸展  -共演のまなざしー

   「こんな物を作ってみました」
   届いた一枚の日ノ丸盆に、目がくぎ付けになりました。
   真塗黒棗に魅せられ作り続け 次はどんな作品を
   見せてくれるか期待していた時
   根来塗に挑んでみましたと・・・
   時代のお茶道具と、自身の作品を取り合わせた時
   違和感のない作品にしたいと日々研鑽。
   新作の根来塗を始め、真塗棗 一閑作品を
   是非、ご覧頂きたいと思います。

  会期:平成27年3月20日(金)~22日(月)
     午前11時~午後7時

  会場:お茶道具 真泉堂 (五十嵐隆行)
     〒167-0042 東京都杉並区西荻北3-8-11
     TEL 03-3301-3234
     http://www.shinsen-do.com


   
京都市中京区の工房で日々研鑽している岩淵祐二さんの新しい境地を
篤と拝見したいと、今から楽しみです。

           
                    春を告げる矢指谷戸(横浜市旭区)

           
                    矢指谷戸の五倍子(キブシ)

・・・久しぶりの東京、しかも西荻窪は初めてです。
先ほどテレビを見ていたら西荻窪が登場し、骨董品店がとても多いことを知りました。
ぶらっと覗いてみるのもいいですねぇ~。
岩淵さんの個展の後、サントリー美術館の「蕪村と若冲」展へも寄るつもりです。
こちらは3月18日(水)~5月10日(日)の開催です。