麻里布栄の生活と意見

小説『風景をまきとる人』の作者・麻里布栄の生活と意見、加えて短編小説。

生活と意見 (第547回)

2017-01-02 18:15:33 | Weblog
1月2日

お知らせを見て、突然、原始人としての血が騒いだので、「世界遺産 ラスコー展 クロマニョン人が残した洞窟壁画」に行ってきました。ウゴ、ウゴ、と鼻息も荒く会場に入っていきましたが、場違いもいいところ。なんというか、こと絵画に関して、原始人も現代人も違いはなにもないですね。そう感じました。自分がよく知っているものたちを自分で正確に(細密にでなく、生きている雰囲気として正確に)描けるとそれが永遠の命を持ち始める。肉は食えば終わりだが、絵画は無限回、イメージを味わわせてくれる。すでに魔法ですよね。それを発見した人間の喜びが、まるで昨日描かれたもののように絵から直に伝わってくる展示でした。2月19日まで上野の国立科学博物館でやっています。

最近、自分が年なので、1000年とかが、あまり遠い昔という感じがしない。100歳のじじいが10人いて、それを縦に並べたら(意味不明)もう1000年でしょう? ラスコーの壁画は2万年前ということですが100歳のじじいが200人ですよ。万葉集は100歳のじじいが12~13人。たいしたことはないですよね。ヘーゲルが「歴史哲学」とかいっていますが(わが師ショーペンハウアーの教えに従って読んだことはないけど)、あと1万年経ったらそんな哲学、ただのお笑いですよ。あ…。――ボケ老人の寝言のような気がしてきました。このあたりで。

万葉集、第九巻途中。大伴家持=甘えん坊のクソ坊ちゃん。いい家に生まれて才能もあって女にモテて、よかったな、この野郎。そんな感じです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする