麻里布栄の生活と意見

小説『風景をまきとる人』の作者・麻里布栄の生活と意見、加えて短編小説。

生活と意見 (第318回)

2012-03-11 17:44:19 | Weblog
3月11日


「悪霊」四回目了。

以前書いたことに修正の必要は感じません。

36歳だった前回より、いっそうステパン・ヴエルホ(-)ベンスキーの臨終の場面が心に迫りました。すばらしい。ものすごい文学。

「…どうしようもなくからっぽで、恥さらしで、意気地なしで、いつまでも、いつまでたっても、からっぽな人!」

死ぬときに、ワルワーラ夫人のこのせりふを、誰でもいい、言ってくれる女が一人いれば私の心はやすらかに聖母幼稚園の砂場のあたりに帰っていけると思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする