鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

夜陰に隠れて、黄色いビルが見つからないミステリー

2009-11-07 | Weblog
 6日は東京・恵比寿駅南のとあるビルで開かれる予定の会合に出かけた。午後6時半から開始なので、そのちょっと前に駅前に着いて、予め調べてあった地番に基づいて、あたりを探しまわったが、どうもそれらしきビルが見当たらない。案内状には電話番号が書いてあったが、生憎と携帯電話の電源が切れてしまって、携帯電話が使えない。代わりにと思って、公衆電話を見渡したが、見つからない。地番のあたりを2、30分探し回って、ビル名の黄色いビルらしきものも見つからないし、5階建て以上のビルも見つからず、諦めた。
 その会合は30年来の知人の工作機械関係の会社を経営するCさんから、2週間くらい前に自宅にFAXで「異業種交流会」の案内状が届いた。Cさんとは数年に1回くらいの割りで会っているくらいの仲で、業界の顔役ともいえる存在のCさんは交際範囲が広くて周りにいろいろな人が集まってくるようで、そんな人を束ねて異業種交流会なるものを主宰しているのだろう。ハガキ大のコピーにCさんの手書きで、宛名が書かれてあった。
 いまは異業種交流会に参加するような立場にはないし、今週は珍しく予定が立て込んでいたので、しばし返事を出すのを躊躇していたが、恵比寿には最近オープンしたばかりの山種美術館があることを思い出し、ついでにいけばいい、と思って、参加することにした。で、6日は夕刻前に恵比寿に着き、とりあえず山種美術館で「速水御舟ーー日本画への挑戦」展をじっくりと楽しんだうえで、黄色いビルなる会場へ向かった。
 ところが、あたりをつけて向かったところにめざすビルが見つからない。同じようなところを2、3回まわったが、それらしきビルがみつからなかった。黄色いビルだからすぐに見つかるだろう、と思っていたのだが、夕刻過ぎて暗くなったなかで、黄色いビルなるものを識別するのは至難の技であることがわかった。考えてみれば、Cさんとは永年、年賀状のやりとりをしてきているが、実際に会社の所在地を訪ねるのはこれが初めてのことだった。恵比寿駅には何回も降りているが、南口に降りたのは初めてのことで、地図で番地を確認して、わかったような積もりでいたに過ぎない。
 これまで、鈍想愚感子は番地を手がかりに様々な会社、住居を訪れているが、最後まで見つけられなかったことは一度もない。家に帰って、Cさんの会社の住所を確認したが、間違っていなかった。となると、2週間で、ビルが消えてなくなってしまうことはありえないことだが、そんなミステリーのようなことが起きたとでも考えたくなるような一夜であった。Cさんにはいずれお詫びの手紙でも書くこととしよう、と思って帰途に着いた。
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