鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

ここで小池都知事が成した業績と資産をいま一度、冷静に見つめ直すことが必要ではないか

2017-01-11 | Weblog
 小池東京都知事の7月の都議選への向けての新党作りが話題を呼んでいる。新党は昨年7月の都知事選の際に応援し、自民党から除名処分をうけた豊島都議ら7人を中心に発足した「都民ファーストの会」が発展してなるものとみられ、これに8日に行われた小池知事主導の希望の塾の政治家への筆記試験を受験した1600人から選抜された数十人が加わり、自民党都議への刺客となって7月の都議選に打って出る構えとなっている。小池都知事は就任早々、豊洲新市場への移転問題や2020年東京オリンピックの会場問題に矢継ぎ早に世論受けする矢を次々と放ち、いまや時の人だけに多くの関心を集めており、その一挙手一投足はタブロイド夕刊紙はじめテレビのワイドショーがこぞって取り上げている。

 小池知事は10日午前に安倍首相を訪れ、新年の挨拶にかこつけて東京オリンピックの経費負担問題、および都議選へ向けての考え方などについて意見交換した。内容については明らかにしておらず、さりげない表敬訪問としているようだが、夜になってTBSテレビの「NEWS23」のインタビューで「いまでも都知事選出馬の際に自民党籍については進退伺いを提出し、そのままとなっている」といつでも自民党から除名されてもいいような開き直ったような発言をしていた(その後ある機会に、自民党党費も支払っていない旨も明言していた)。このあたりの呼吸をどう読むかだが、キャスターの星浩は「自民党にゲタを預けている」としていたが、明らかな宣戦布告である。

 7月の都議選で小池新党は40人くらいの刺客を立てる、と言われている。8日の筆記試験には現都議の音喜多駿氏も受験していて、玉石混交の感が深かった。音喜多都議は現在3人で構成するかがやけtokyo会派に属しているが、なにも小池新党に参加しなくてもかがやけtokyo会派として合同すれば済むことであるのにわざわざ資格試験を受ける、意味がわからない。

 というのは小池新党が仮にある程度の人数がそろって都議会の一派を締める勢力となっても、所詮はあくまでも都議会のなかだけの話である。小池都知事がいつまで都知事をするのかわからないが、都知事でなくなった場合には雲散霧消することは十分に考えられる。小池都知事の年齢はいま64歳で、7月には65歳となるが、せいぜい都知事は2期8年がマックスだろう。

 一説には小池都知事は総理大臣になることをねらっている、ともいわれている。実際に自民党総裁選に出馬したこともあり、安倍首相の後継者で有力な議員が見当たらないなか、都知事として実績をあげればその目がなきにしもあらず、と見る向きもあり、本人もまんざらでもないことだろう。それに小池知事の頭の中には橋下徹氏が大阪市長から立ち上げた政党、大阪維新の会が理念型のようにあることだろう。まさに一寸先は闇といわれる政治の世界には様々なシナリオを描くことができる。

 とはいえ、小池都知事がこれまで行ってきた豊洲新市場への移転にしろ、東京オリンピックの会場・経費問題にしろ、果たして小池知事がもたらしたものが都民のためになっているのか、というとはっきりとそうだは言えないところもある。単に小池都知事の口車に乗せられ、それをマスコミが面白おかしく取り上げているだけのことかもしれない。さらに10日に公開された小池知事の昨年7月31日現在の保有資産は本人名義の不動産と金銭信託を合わせて総額1762万円だ、という。いかにも嘘くさい数字である。週刊誌がききまくっているお金にまつわる疑惑らしきものもある。ここは冷静に小池都知事の実際の資産状況や業績を見据える必要があるのではなかろうか。
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