年末恒例の京都へ来て,清水寺で今年を1語で象徴する「愛」の字を携帯電話で写真にとろうとしたら,どこにも見あたらない。昨年は「災」だったと携帯の写真を示して,売店の女性に尋ねると「正月の準備で奥にしまった」とのこと。例年,清水寺が言葉を一語選び,貫主が毛筆で書くのが年末の恒例行事となっている。ただ、今年の「愛」についてはいささか評判がよくない。愛は愛でも福原愛か,宮里藍ならわかるが,少なくともLOVEの愛ではないだろう。ここへきて、建築設計デ―タ偽造事件,JR脱線事故など相次ぐ悲惨な事件に愛はいかにもそぐわない。そんな字をぬけぬけと飾っておくわけにはいかない。清水寺の誰かがそう考えたに違いない。
今年の年末の京都はいつになく陽気がいい。いつもの底冷えがない。清水寺の愛はこんなところへ作用したのかもしれない。
今年の年末の京都はいつになく陽気がいい。いつもの底冷えがない。清水寺の愛はこんなところへ作用したのかもしれない。