prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「月光ノ仮面」

2012年02月04日 | 映画
落語家の話だというのに、浅野忠信は喉を砲弾で負傷して口がきけず、板尾創路も高座ですべてしゃべるところはオミットでまるで客に受けない事後描写で代えたりしている。映画はサイレントが本道だとでもいう作り手の確信が感じられる。

だいたい、この二人を間違えるなんてことが普通に考えてあるわけないだろう。「犬神家の一族」みたいに完全に顔がわからなくなってるわけでなし、第一背丈が違う。
何度もぼそぼそと語られる「粗忽長屋」の「死んでいる俺は確かに俺だけれど、生きている俺は誰だろう」というナンセンスが言わば目印になり、そういうおかしさを作りの失敗と思わせず、おかしさ(可笑しいではなく異常の方)を丸呑みにする作りになっている。

唐突に何度もはさまってくるトンネル堀りのシーンは、ブニュエルの「ブルジョワジーの秘かな愉しみ」のブルジョワたちが田舎道をなぜか足早に歩いているシーンを思わせて、基本的なプロットに異次元へのパイプを突き刺している。その異次元を代表する人のキャスティングにセンスを見せる。

もっともこういう作りだと締めくくりが難しいのだが、奇想のようで既視感あり。板尾自身の異人感にまとまってくる。

前田吟が師匠らしい豪放さと芸を見せて寅さんの博とは別人の観。
(☆☆☆★★)

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2月3日(金)のつぶやき

2012年02月04日 | 映画
05:05 from ブクログ(booklog.jp) 【本棚登録】『日本辺境論 (新潮新書)』内田 樹 booklog.jp/asin/410610336210:21 from web それにしても、なんで「ロボジー」銀座地区でやっていないんだろう。22:31 from Twitter for iPhone 何だろうね、今日の肩の凝り方は。背中がシップでミイラ男状態だ。22:42 from Twitter for iPhone 恵方巻まずっ23:39 from Twitter for iPhone 祖母の代から40年がた使っていた中山式快癒器がついにバラバラになる。供養してやってもいいくらい。23:48 from livedoor Blog コピペ日記 : 土曜ドラマスペシャル キルトの家(前編)「はじめての人たち」 blog.livedoor.jp/katikujin/arch…by yapoono6 on Twitter