WALKER’S 

歩く男の日日

9日目 (3) カリヨン

2008-06-22 | 08年四国の旅
 思った以上に距離があって、できる限りのスピードを出したのに正午に着くことはできなかった。それもそのはずで、後から測定してみると1.8kmもあったのです。13分前に出て着けるわけがなかった、でも必死になったおかげで、1曲目の「靴が鳴る」の演奏は終わってはいなかった。12時2分、時速7km以上出していたことになる。何とか球体が開いている間に撮影も成功、2曲目は「すずめの学校」、3曲目は「お山のお猿」、撮影しながら一緒に口ずさむ、なんだかとっても心和む。弘田龍太郎の曲で一番好きなのは「緑のそよ風」ですが、どの曲もほんとに歌いやすくて、気分の晴れる良い曲ばかりです。
 カリヨンの演奏は7分ぐらいでつつがなく終了、側のベンチで休んでいたおばあちゃんと二人のお孫さんも家へ帰り始めた。毎日聞きに来ているのかしら。ぼくも気を取り直して歩き始める、その前に近くのローソンで夕食を仕入れる。次の休憩地は、自転車道の赤野休憩所、あと5.4km。自転車道に入って1kmぐらいの所に遍路小屋があるけれど、距離が中途半端なので休むことはできない。赤野に着いたのは昨年より1分早かったけど、安芸駅からのトータルの時間なので、カリヨンからだとちょっと遅かったかもしれない。残りは8.3km、宿に着く時間を3時過ぎにすると、30分の休憩がとれる。
 赤野を出てしばらく行くと、前に歩きの人が見えた。あと10mというところで、防波堤の切れ目があって、そこから砂浜の方におりていった。結局挨拶もできず顔も見ることはできなかった。その先の琴ヶ浜では、東屋で3人の歩きの人が休憩中、地図をのぞき込んで何事か相談している模様。距離が離れていたので挨拶はできなかった。でも、明日会うことになるだろう。歩きの調子はすこぶる良かったので昨年並みのタイムが出るものと思いきや、宿には1分遅れの到着。ちょっと気を抜いたところがあったかもしれない。
 香南市サイクリングターミナル、この名前だけだととても宿だとは思えない。以前は夜須町サイクリングターミナル、数年前の町村合併で改名された。改名されたとき、ターミナルの後に、しおや宿、という名前が付けられた。でもただでさえ長いのに新しい名前を付加してもわざわざ全部付けて呼ぶ人がどれだけいるのか大いに疑問。そのせいかどうか、ここに泊まるお遍路は少ないように思える。近くの海風荘には2回泊まって、いずれもかなりの人数のお遍路が泊まっていたのに対し、こちらでは、3回泊まって1人しかお遍路を見かけなかった。海風荘は朝食付き4600円(素泊まりなし)、こちらは素泊まり3570円。風呂はどちらも大浴場、香南市は5時から。部屋は香南市の方がちょっと良い。そして山の上まで登らなくていいので楽。洗濯、乾燥機なし。宿の予約を忘れていたので、フロントで公衆電話はありますか、と訊くと、2階の食堂にピンク電話があるかもしれない、とあやふやな返事。とりあえず行ってみるとちゃんとあった。予約もつつがなく完了、受話器を降ろすと入れた十円玉全部が戻ってきた、これもお接待か。

 9日目の歩行距離 38.8km
       歩行時間 6時間14分
       平均時速 6.22km