WALKER’S 

歩く男の日日

8日目 (2) 室戸岬

2008-06-18 | 08年四国の旅
 カメラを持ってる人なら必ずと言っていいほどこのアングルの写真を撮る。24番最御崎寺から下る葛折りの道です。でもぼくは他の人とは違った思いでこの景色を眺める。左の岬は行当岬、あの山の右の方に26番金剛頂寺がある。徳増、ロッジおざきから来る人は、金剛頂寺の宿坊に泊まる人が多い。ここから10kmぐらい。でもぼくはもう一つ先の岬、羽根岬のさらに向こうまで歩かねばならない。あの岬までの3倍の距離をこれから歩くのだ。それを思うと立ちくらみしそうになる。
 最御崎寺への登りは快調だったのに、この下りは調子が出ない。膝に負担を感じてスピードが乗らない。下まで下りると普通に歩ける。いつも津照寺の手前のコンビニで食料を仕入れ休憩するけれど、今回はまだ食料があるので休憩もとらない、最御崎寺で25分休んだので必要ないと思ったけど、ちょっと甘かった。津照寺までも1分速く着いたので、ここでも休憩をとらずそのまま出ていく。しかし、歩き始めると足首から下がちょっとしびれたような感じ。明らかに、今までとは違う。しばらく歩くと痛みはなくなるけど、それまでのようなスピードは出ないし、元気もなくなる。水と塩をとらなかったのが響いたかもしれないし、昨日まで7日の内5日40km以上歩いた疲れがここに来て影響し始めたのかもしれない。金剛頂寺の山道も登り初めから疲れている。しばらく登るとでっかい荷物を持った男の人が休んでいる、見たこともないようなでっかいリュック。歩くことを主体に考えたら、あれだけの荷物はとても考えられない。苦しむこと、体に負担を与えることを主体にしているのではないかと思える。野宿をするのはお金をかけずに巡ることができるから、という理由によるものだと思うのですが、あの荷物で50日で一巡するとして、1日1500円の食費だと、75000円かかる。2000円かけると10万円かかることになる。ぼくは昨年全部宿に泊まって13万円だった。