374ページという分厚い本で著者が目の敵にしているのは
レクチンという物質です。
以下、ググってみると、
一般的にレクチンとは、植物・動物・微生物等に存在するタンパク質
または糖タンパク質のうち、糖に.対する特異的結合活性をもった
物質の総称として用いられています。
p.22 レクチンは様々な攻撃をするが、その一つは
腸壁バリアを傷つけてリーキーガットと呼ばれる状態にし、
細胞間の情報伝達を阻害することである。
実際、全粒穀物はこれら3つの防衛化合物をすべて
繊維質の外皮、殻、ふすまに有している。
(中略)他にタンニンがある。これは苦みのもとで、
ナス科の植物の茎や葉に含まれる。
料理でよく使うナス科の植物たち、例えばトマト、
ナス、ペッパーなどが、炎症を引き起こす
p.27 豆類、小麦などの穀物、その他の植物に含まれる
レクチンは、人間にとってとりわけ問題が多い。
著者は医者として様々な患者の治療に当たり、症状の原因を
考えながら「避けるべき食べ物」(=細胞壁を攪乱する物質)を
つきとめて、紹介しています。
p.317&318で紹介されている「拒否すべき食品リスト」を見れば、
この本(著者の主張)が受け入れられ難いものであることが一目瞭然。
例えば、小麦粉、パン、パスタ、シリアル、じゃがいも、
ポテトチップス、クラッカー、クッキー、砂糖
などは一応分かるとしても、
豆類全般(もおやしのようなスプラウトも含む)、
スナップエンドウ、さやいんげん、大豆、豆腐、枝豆、
大豆プロテイン、豆果、植物性タンパク質製品、
レンズ豆、ひよこ豆、ピーナッツ、カシューナッツ、
かぼちゃの種、ヒマワリの種、チアシード
アボカド以外のあらゆる果物(ベリー類もダメ)、
キュウリ、ズッキーニ、かぼちゃ、あらゆるメロン、
ナス、トマト、甘唐辛子、クコの実・・・・・
p.318 南欧差でない牛乳、およびその乳製品、
発芽穀物、雑穀、草類
条件つきで食べられるものは数種類(?)あるが、
日本人の食卓を彩り、喜びをもって食されているモノが
殆どダメなのだから、受け入れられるはずがありません。
ただし、著者のクライアント(殆どがアメリカ人)の中で、
除去食療法を行って、不快症状の劇的な回復・減量効果を
得た人はたくさんいるようです。
なので、自分がリーキーガット症候群か?または
不定愁訴で何か改善したい理由が起こったときは
この本を思い出して、疑わしい食品を排除するのは
効果的かもしれません。