初観劇は『カサノヴァ・夢のかたみ/ラ・カンタータ!』だったかと思います。シメさんのサヨナラ公演ですね。相手役はアヤカ、二番手スターはマリコ、三番手がノル、四番手がブンちゃんの頃です。映像で遡って勉強したのはネッシーさんくらいまでかな。
なので私の星組のイメージはこの頃の(花がヤンさんで月がユリちゃんで雪がイチロさんの時代の)、ビッグでゴージャスでビジュアリスティック…というのが基本形です。シメさんのキャラクターから、ノーブルなのにおもろい、というのは当時からちょっとはあったかな。でも体育会系的に熱くて…というのはなかったかと思います。
宙組ができて、長身のスターが集められていて、都会的でスタイリッシュでお洒落で…というイメージができていった頃から、時のトップスターのキャラクターもあって、徐々に星組も特徴を変えていったのかもしれません。ここ最近はなんか、熱さやパッションが売りの組になっていますよね。
私は最初期にヤンさんとユリちゃん(とノンちゃん)が好きだったこともあり、また長らくファンだった大空さんがなんと宙組でトップになってそこにくわしくなったこともあって、逆に雪と星はずっと手薄な感じで来ました。好きでつい見ちゃう、というスターをなかなか発見できなかった、というか。ブンちゃんもまひるもノルユリもまあまあ好きではあったんですけれどね。娘役ちゃんなら、今は雪ならきぃちゃんはもちろんみちる、ひまりん、かのちゃんとかが好きだし、星ならあーちゃんはもちろんはるこ、くらっち、水乃ゆりちゃんに澄華あまねちゃんとときめくのですが。あゆみ姐さんのダンスとか、きゃびぃの身のこなしとかにも見惚れます。
最近、まこっちゃんが好きになってきました。そら歌も上手いしダンスも上手い、下級生の頃から抜擢されてきただけの実力と華があるのは誰もが認めるところでしょう。タッパはちょっと足りないかもしれないけど大きく見えるし、声が低いのも骨太な男役向きで、ずっと童顔で弟キャラに見られがちだったけど本質的な魅力はそこにはないスターだよね、ということが、最近きっちり番手が上がってきてより明確になってきた、期待のスター…という、公式っぽい評価とは別に、私にとってはごく単純に、なんか、好みの枠とは違う気がするのについ見ちゃう、上手い、楽しい、というスターになってきてくれたのです。これはけっこう嬉しいことでした。
そこに私にとって超新星のかりんちゃんこと極美慎くんが現れてくれたこともあって、最近めっきり星組が楽しいです。まこっちゃんで全ツで『
アルジェの男』再演というのも嬉しかったし、くーみん潤色による『霧深きエルベのほとり』も素晴らしかったしで、いろいろ語りたい語らねばと思っていたところに、愛ちゃんの全ツ参戦発表でたぎり、さらに主な配役の発表ではるこサビーヌに愛ちゃんジャックとなって、俄然観劇回数を増やす算段を始めちゃいましたよ私。最近はチケ難なので宙組以外の組の本公演は東西一回ずつ、別箱は一回にしているというのに…!
というわけで、今回はそんなお話です。
全ツでまこっちゃんで『アルジェ』(と『エストレ』。こんなに近い上演のショーを主演を変えてすぐ持っていくのもなかなかレアですよね)、と聞いただけの時には、「♪泥にまみれた~」の美声がもう聞こえる気がしましたし、サビーヌはくらっちかな、上手いだろうな似合うだろうな、とルンルンでした。私の中ではくらっちは、いつかまこっちゃんがトップになるときの相手役、要するに次期トップ娘役として組替えしたのだということになっているのです。
でも最近、星担の後輩から、「ちょっと飽きてきた」みたいな、やや心ない、しかし感覚としてわからないでもない感想を聞いて、ちょっとヒヤッとしたりしたのです。くらっちは歌が上手くて、娘役力も雪組時代より上げてきていて、かつそつなくなんでもこなすしそうなるとホント二番手娘役格として重宝されるんだけれど、使われすぎるとフレッシュさがなくなって「またか、もういいよ」って空気が出てきちゃう…ってことですよね。人事の難しいところです。娘役は特に、超下級生が抜擢されてトントントンと階段上ってあっという間にトップ娘役になっちゃうことが多いけれど、本当は研鑽の場は与えられるべきだしそれで磨かれる実力も魅力もあるはずなので、じっくりきちんと育ててほしいとも思うし、でも一方でそれでは新鮮さが削がれる、初々しさがなくなる、見慣れてしまってときめきや感動が薄くなる…ということはあるのかなあ、とも思うのです。だから酷なようだけれど、逆にみんなにうまくチャンスを広げるためにも、ショーの二番手娘役格というか、新公ヒロインとか別箱ヒロインは、次世代娘役の複数人で上手く分担して回して、トップ娘役に関してはちょうどいいところで時のトップスターの個性に合わせて一番お似合いな人選をする、のがいいのかもしれませんね。二番手カップルがそのまま同時トップ就任、ってのが最も自然ではあるかと思うんだけれど、そのまんまでもつまらない、収まりすぎちゃって見慣れすぎちゃってときめきがない、ってのも確かにあるのかもしれないので…わがまますぎる話ですけれどね。
そんなこともちょっと考えていたので、いざ振り分け発表があってくらっちが全ツ組でないとなったとき、「なるほどそれもいいかもね」と思ったのです。いつか来たる日のために、今はあえてまこっちゃんとばかり一緒にいさせない、という戦略もあるのかな、と思ったのです。
また、ちょうどスカステで久々に放送があったので『アルジェの男』をじっくり再見してみたところ(月組きりやん版です。私はこれは生で観ましたが、初演や再演は映像でも見たことがないかな…)、あいかわらず好きな話ではあったんだけれど、サビーヌの出番が意外と少なくてトップ娘役にやらせるにはちょっと役不足かな、三ヒロインの比重がほぼ均等くらいなところがあるからな…とかいろいろ思っていたところなのでした。その意味でも、くらっちがサビーヌでない方がむしろいいのかもしれない、と思ったのです。
けどじゃあどう配役するんだろう?となかなかに妄想は広がりました。エリザベートもなかなか難しい役だと私は考えていて、これは桜庭舞ちゃんなんかが上手いんじゃないのかな、アナ・ベルもいい役なんだよねはかなくいじらしく美しくあってほしいよね、水乃ゆりちゃんとかかしら、華雪りらちゃんにもやらせてあげたいけど宙組時代はあまりお芝居が上手くなかった印象なんだよな、むしろ澄華あまねちゃんか、『エルベ』新公がめっちゃよかった瑠璃花夏ちゃんかしら、となると小桜ほのかちゃんがサビーヌかなあ、個人的には苦手なお顔なんだよなあ、いっそしどりゅーの女役でどうだ!?とかとか、ね。
そう、私はせおっちが全ツ組でなかったのもよかったなと思っているんですよ。せおっちのジャックも観てみたかった気はするけれど、『
阿弖流為』に続いてまこっちゃん主演の二番手、というのは、ふたりが同期であることを考えても(仲良しなのは感じていますが、それでも)ちょっとかわいそうなんじゃないかなと考えていて。そしてせおっちがまこっちゃんのセカンドなばかりではないように、しどりゅーもせおっちのセカンドばかりじゃもったいないよこの人もっと仕事できるよすごくいいもの持ってるよ、と最近とみに感じるようになっていたので(エラそうですみません、長く星組のファンをしている方からしたら何言ってんねんって言い種かもしれませんすみません)、しどりゅーのジャックでももちろんおもしろいだろうし、ガツンと使って衝撃を与えるならむしろヒロイン!?とまで考えちゃったのでした。
でも、愛ちゃんが参加するとなったら私は愛ちゃんのジャックが観たかった。ボランジュも素敵だろうけれど、愛ちゃんにはそういうポジションでなくスター専科として他組(という言い方もアレですが)に出演してもらいたかったのです。というか劇団にそう扱ってもらいたかった。
だから愛ちゃんジャックの発表があって超嬉しかったですねー。いいチンピラっぷりを演じてくれると思うし、ジャックはジュリアンへのコンプレックスとか愛着とか愛憎をもっと見せてもいい役だと思うので(まさおジャックは私はこのあたりがややもの足りなかった)、愛ちゃんの深く熱い芝居が楽しみなのです。
そしてサビーヌは、トップコンビが演じるにふさわしいほどにはジュリアンとがっつり運命的な恋愛相手、というのとはちょっと違うところにポジションがあるヒロインにも思えましたし、立ち位置としては地元のガールフレンド、なんだろうけれど精神的にはジュリアンよりちょっと年長なところがあって、だからこそ一度は身を退いてジュリアンをパリに送り出すのかなとも思うので、はること聞いて、確かに上級生娘役ってのもアリだよ!とはたと膝を打ったのでした。そしてくらっちがいたらさすがにそれをさしおいては配役できなかったかな、とも思うので、はるこのためにも嬉しかったのです。
はるこもかつてはれっきとした路線娘役で、新公ヒロインも別箱ヒロインもしてるしそれも東上までしているのですが、当時は歌がひどくて「おんぱたん」と言われていたことも私は忘れていませんし、けれどそこから上級生になるにつれ、洗練されあでやかさとみずみずしさを増し色っぽいお姉さんもできるけれど可愛い娘役もできる、なかなか得がたい上級生娘役になりました。花組のべーちゃんと双璧かと思います。脇でいい仕事をする上級生娘役さんももちろんたくさんいるけれど、一度は路線であったことってやっぱり違うんだと思うんですよ。
もちろんはるこもいい学年なのでこれが餞で次の本公演でご卒業となることもありえるし、たとえそういうフラグなんだとしても(劇団は姑息かつ周到にこういうことをしてきます。ちょっと長く観てたらそんなのわかるでしょ?と今回の月組人事に関して私は口は閉ざしますがこれは言う)、ヒロイン姿が見られるなら見たい、嬉しい、万々歳です。みんなにわりと祝福、歓迎されているのも嬉しいし、まこっちゃんも頼れてやりやすいんじゃないかと思うんですよね。楽しみです。
シャルドンヌ夫人は柚長かな白妙なっちゃんかな、いーちゃんでも観てみたいけどな。
ボランジュはこうなるとかなえちゃんかしらん、最近メキメキと色気を増してますよね。売り出し中の天飛くんや遙斗くんなんかでもおもしろいかもしれません。
となるとルイーズ・ボランジュはあんる? これももう少し若い娘役ちゃんでも観てみたいかもしれません。
マギーがやっていたミシュリューはまいけるとかどうかしら。あとあそこに秘書みたいな役がいたじゃないですか、あれはカットにならないといいなあ。ああいう役を作るのが柴田先生は本当に上手いと思うのです。
もりえがやっていたミッシェルもとても素敵な役だと思うので、ここがしどりゅーかなあ。朝水くんなんかでも素敵かもしれません。
そしてアンリは私の中ではかりんたん一択なので! そこんとこよろしくお願いいたします!! もーホント萌え萌えするキャラだと思うの! てかエモい! 当時そんな言葉はなかったけれど! 『
デビュタント』でも大健闘していたと思うし、それこそ『エルベ』新公カールもすごくがんばってたしよくできていたと思うので、もう少し濃い役でもいいのかもしれないけれど、ここはあえてのアンリが観たいです…! キュン死にする予感しかない…!!
その他の配役発表は集合日ですかね。そのときにはまたいろいろ情勢が変わっているのかもしれませんが(私は正直あの中華一番みたいなミスター味っ子みたいな作品にはそれこそフラグを感じていますよ…)、まずは楽しみにしたいと思います。ゴールデンウィーク後半は大劇場ではなく梅田にいることになりそうです。だって私『オーシャンズ11』、あんま作品として好きじゃないんですよ。それこそ萌えない…でもやっぱり贔屓が出てるだけで楽しいわひゃっはー!と手のひら返していたらすみません。はー、楽しみ楽しみ!
というわけで『エルベ』も観てきたのですが、ところで客入りがあまり良くないんだそうですね。どうしてなんでしょう、残念です。まあ『異ルネ』もたいがいだったしそりゃつまんないなら客は来ないだろむしろ健全だよ、とか思ってはいましたが、『エルベ』に客が入らないのは正直納得がいきません。
最近の露出に惹かれて一度は宝塚歌劇を観てみたいわ、となっている層が出向くにはいい演目だと思うんだけれどなあ。なんと言っても芝居とショーの二本立てなのがいいし、芝居が宝塚歌劇オリジナルなところもベストだと思うのです。二幕一本立ての公演をしているところは外部にたくさんあります。宝塚歌劇の差別化はまずショーをやっていることですよ、レビューカンパニーだってところですよ。そして芝居が新作オリジナル主義であるところ。しかも今回は内容がいい。新作オリジナルというだけの意義しかない駄作とは違います。芝居の内容が多少アレでもショーの楽しさ華やかさに圧倒されて煙に巻かれて満足して帰る、それが宝塚歌劇のいいところだけれど、今回は芝居もいいんだから大満足なはずじゃないですか。
そのチケットが余っているというのは劇団の経営の下手さの表れですよ。ベルばらとかエリザとかファントムとかの有名演目でないとアピールできないんじゃダメじゃん、前売り完売じゃなくてもチケットが追加でちゃんと買えて売れていくようにしなくちゃダメじゃん。ネットでまだ日を選んで買えることや当日券の存在の情報が、ビギナー層に案内できていないってことですよ。でもそれじゃダメじゃん。大劇場が田舎すぎて遠くて行くのが億劫なのは今さら変えられないんだから、それ以外のところでがんばらなきゃダメじゃん。
あるいはファンのリピート率が低いんだとしたら、確かに真ん中以外は意外とみんな出番がなくて観ていて寂しいのかもしれないけれど、ショーがあるじゃん通えるじゃん。それとも星組が、ベニーが人気ないってことなの? そういうことになっちゃうの??
そしてそれより恐ろしいことは、まさか、『エルベ』という作品そのものがウケてないってことなの…?ということです。
『エルベ』は、いい。私はそう思います。私は好きです。
私も「♪鴎よ~」と「♪ビール祭りのビールの泡から~」の歌しか知りませんでした。水夫と令嬢の悲恋、とは知っていたかな。だから、そりゃ水夫が身を退いて終わる話なんだよね、と想像はつきました。
でも、それだけじゃないじゃないですか。そういう話ではない、と言ってもいい。そこがすごいんじゃないですか。そこに価値を見出して潤色再演しようとしたくーみんがすごいんじゃないですか。
昔の話だけれど、古くなんかない。そりゃ今の話だったら、男が勝手に日和って逃げてけったくそ悪い話だぜ、という意見も出たと思う。少なくとも私は言う。女はもっと強くて賢くてしなやかだよ、乗り越えられたかもしれないよ、なのに勝手に良かれと思ってとかカッコつけて勝手に去って、共に乗り越えるために努力する姿勢も見せずに逃げやがって、男ってホント女をなめてるよ、と、私なら暴れたと思います。
でも、これはあくまで昔の時代の話で、ヒロインがこのマルギットなので、それは無理だなとわかります。フロリアンの言を待つまでもなく、婚約披露のパーティーの場面にそれは如実に現れていました。マルギットはカールの側には立っていませんでした。あくまで自分が今まで育った世界の側にいて、そちらの世界の友達のためにカールのことを取りなそうとしていました。カールのことを恥じていた、というのはフロリアンの言葉が強すぎるかなと思いましたが、マルギットはカールに自分たちのようになってほしかったのです。自分の方がカールの側に行くことを、本当には考えたことがなかったのでしょう。洋服の新調を我慢するとかなんとか言ったって、想像できるのはその程度のことだったのです。彼女にはそれしかできなかったのです。
もちろん人は誰でもその人の育ちの中でしか育てないしその中でしか学習できないのだから、知らないことや想像できないことがあるのは当然なのです。でも、たとえば聡明なフロリアンにもう少し遠く広く見通せたようなことが、マルギットにはできなかったのでした。それは彼女が女性だったからかもしれないし、個性や能力の問題かもしれません。その無邪気な愚かさは確かに彼女の個性であり魅力であり、だからこそカールも彼女を愛し、そしてそんな彼女のためを思って身を退いたのでしょう。この時代のこのふたりにこれ以外の展開はありえませんでした。今なら違うかもしれない、でも昔はこうでしかなかった。そのドラマをただレトロだアナクロだ古臭いと切り捨ててしまうことは、私にはできませんでした。古い時代にこう生きたこのふたりに心を寄せて、泣きました。私はベニーがあいかわらず苦手だけれど、カールのために泣きました。マルギットといいアンゼリカといい、常に相手の幸せを願ってばかりいるカールのために、カールの幸せを祈って泣きました。幸せになれよ、とカールにこそ言ってあげたくて、泣きました。みんなそうじゃないの? つまんないって切り捨てちゃうの…?
マルギットは今回の件で少しは学んで、知っていた世界より広い世界があることも知ってちょっとは想像力が増したかもしれません。だから次にまた別の世界の人と恋に落ちたら、今度はもっとがんばれるかもしれません。けれどおそらく彼女はそうした道は進まないでしょう。それよりはあっさりフロリアンとおちつくのでしょう。彼女はそういう人だと思います。
むしろフロリアンの方が、カールみたいな恋の仕方や生き方を間近で見て、またシュザンヌから想いをぶつけられて意外と動揺してるっぽかったりしたこともあって、マルギットを引き受け結婚し面倒を見ることとは別に、違う恋をしてしてまうのではないのかしらん…なんて思ったりしました。
フロリアンがいい人すぎて怖い、むしろサイコパスだ、みたいな意見も見ましたが、私はそういうふうには思わなくて、彼はただ本当に優しくて賢くて、でも意外と不器用な人なんだろうな、と思うのです。そんな彼のことが私はかなり好きですね。せつなかったし、彼の幸せも私は祈りたいです。
シュザンヌやアンゼリカ、ロンバルトの在り方も素敵だったし、トビアスとベティも、ヴェロニカも、もちろん素晴らしかったです。ヨゼフが全然改心しない感じやザビーネが辛気くさい女なままなのも上手い。いいドラマ、いい脚本だと本当に思いました。こんな出来のものを近年なかなか観ないし、くーみんが今の自分ではこれ以上のものを書けないと思う気持ちもわかりました(くーみんが言ったのはカール以上の男性像を描けない、ということでしたが)。もちろん決して派手なお話ではないけれど、それこそ日本人好みの、しみじみいい話だと思うので、これがウケていないのだとなると私は本当に寂しい限りなのでした…
さて、ついでに新公の話を。
なんせベニーがハマり役なのでコレかりんちゃんにできるのかいな、と心配していたのですが、どうしてとどうしていい感じのがらっぱちぶり、とてもとてもよかったです。そしてやっぱり優しくていかにもホントはいい人っぽそうで、中の人が好きでがんばってるってこともあって本公演以上にカールのために泣きました。
水乃ゆりちゃんはお歌が弱かったけれど、あーちゃんとはまた違った浮き世離れしたお嬢さまっぷりでよかったです。
そしてぴーすけのフロリアンがまたよかった。これまたまこっちゃんよりソフトで優しくて、だからこそせつなくて…
くらっちが絶妙にいいあんばいで演じていたと思ったシュザンヌは、桜庭舞ちゃんだと上手すぎてやり過ぎて嫌な感じになっちゃうんじゃないかなとかこれまた心配していたのですがこれも杞憂で、こちらも絶妙でした。そのくらっちが演じたヴェロニカが、あたりまえですが本公演より若くて色っぽくて、その感じがむしろよかったと思いました。あとベティの瑠璃花夏ちゃん、めっちゃ上手くて可愛かった!
はるこのアンゼリカが絶妙だっただけに、星蘭ひとみちゃんの演技は私にはやはりもの足りなく見えたかなー。印象的だったのはそのあたりでした。あ、かりんちゃんのご挨拶もとてもとてもよかったです!
そんなこんなで私の中でブームが来ているので、ぼちぼち大劇場公演は千秋楽を迎えますが、東京でもなんとか数回は観たいと思っています。変化や進化が楽しみです。ショーはガチャガチャしていた印象しかないのですが、ま、慣れるでしょう(^^;)。
東京公演はあいかわらず満員御礼なんでしょうが、大劇場公演については本当に心配です。あぐらをかいているとすぐダメになるんだからね、平日二階席真っ赤っかなんてそんな昔のことじゃないですよ、がんばっている生徒が泣きますよ、劇団ががんばってなんとかしないとダメですよ…!
最近の人事の件でもう観ないとか言っているファンも多いですが、私はなんせ一ジャンルとしての宝塚歌劇の箱押しなので観ないという選択肢はないし、そりゃ贔屓が卒業すればその組だけこんなアホみたいにリピートしているのはおちつくでしょうが観なくなるということはとにかくないでしょう。でもだからってそれに甘えないではいただきたいですしね。劇団さん、本当によろしくお願いいたしますですよ!