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海野弥兵衛信孝日記(17) - 駿河古文書会

(すすきの花道-今夕の大代川土手)

海野弥兵衛信孝日記、昨日の続きである。

(二月)廿八日
一 十一文 小遣い
一 十八文 半紙
一 草深利右衛門荷持の者来たる、もっとも過日、米壱俵、井川上屋敷へ送り候分、賃銭受け取りたき様、申し来たり候に付、則ち、八百文相払い遣わし候
一 米三斗弐升壱俵      井川下屋敷へ相送り候分
  この賃、八百文相添え   三月分なり、
 右の通り、草深利右衛門方へ持たせ遣わし候、もっとも井川下嶋屋敷へ持参候様、申し遣わし候事、使い巳之助
井川へ送り米不足分
一 米弐斗四升、土佐屋よりとる
 但し、両に八斗弐升かえ
   代金壱分と弐百七十七文
一 かます弐つ、同断
外に代四十八文
一 かます四つ、同断 但し、正月廿六日分
    代百文       二月十四日分
  〆て、金壱分と四百廿九文
     三月二日、相払い済
一 かます弐つ、代四十八文
一 米三斗弐升、両に八斗弐升かえ    この分、草深利右衛門方にて
    代金、壱分弐朱と百文         相調え候趣、申し越され候
  二口〆て金壱分弐朱と百五十文    もっとも井川へ送り候分なり
  二月晦日相払い済、使い政吉
  右米、弐俵の内壱俵は、草深利右衛門方へ預け置き候事

廿九日
一 金壱両壱分、兄より一寸借る
一 金弐分
 右は草深利右衛門方へ米代勘定いたし相払い申すべき段、使い巳之助へ申し付け遣わし候処、間違い筋これ有り候事

晦日
一 金壱分と三百廿六文、千代祖母様へ相渡し候、もっとも去る未(ひつじ)年分利足なり
一 金弐分、草深利右衛門方へ米代勘定いたし相払い申すべき段申し付く、使い政吉遣わし候
 但し、勘定いたし相払い来たる、先(に)留め置き候所へ記し置き候事
一 十一文小遣い
一 羽鳥藤兵衛様、難波屋へ来たる、面会の上、御同人一昨日御帰り成られ候趣、品々承る

三月朔日
一 廿四文 莨
一 十八文 半紙
一 十六文 乳母分直し賃払う

二日
一 金壱分、兄より一寸借る
  二口〆て合わせて、壱両弐分借用なり
一 米代土惣へ相払い候
 但し、先(に)留め置き候所へ、記し置き候事
一 十八文 半紙

三日
一 草深利右衛門に逢い、品々相咄し候事
 但し、同人難波屋へ来り候処、自分両替町ぬしや(塗師屋)ヘ参り居り候に付、同所へ呼び寄せ逢い候事

四日
一 口坂本与四兵衛への手紙認める
 但し、草深利右衛門方へ届け候様、申し遣わし、則ち、手紙持たせ遣わす 使いなつ
一 十六文 ろうそく

五日
一 十八文 半紙

六日
一 廿四文 莨
一 羽鳥藤兵衛様、夜に入り難波屋へ来たる、面会いたし、品々相咄し候事
 但し、貢様方へ参られ候

七日
一 羽鳥藤兵衛様、難波屋へ来たる、面會いたし、品々相咄し候事、もっとも御同人御帰り成られ候

八日

九日
一 十八文 半紙
一 井川養父方よりの書状到来候、使い中ノ店(たな)仁右衛門
一 ろうそく 奉納分
   代百文
 外に十二文入用分、使い巳之助

十日
一 百文 ちまき油拾本
※ ちまき(千巻)- 織機の部品の一。織り上がった織物を巻き取るための木製の棒。
一 廿四文 すき油
一 井川養父方よりの書状、先だって当方へ相届き由の処、
 失念の由にて、今十日、落手いたし候事
一 井川養父方への書状認める

十一日
一 四十八文 志ら口魚三本
※ 志ら口(白口) - 魚「いしもち(石持)」の異名。
一 廿四文 莨
一 丗弐文 こうやく
一 丗弐文 賃銭
 但し、書状壱封、油拾本、肴三本、井川養父方へ向けて差し出す、もっとも中ノ店仁右衛門、天気次第出立、同所へ参られ候由に付、同人方へ持たせ遣わす、使い政吉

十二日
一 十八文 半紙
一 十四文 莨入ひも

十三日

十四日
一 十八文 半紙
一 廿四文 玉子弐つ
一 十二文 らお竹


本日の後半には講師の解読に対して、何度か意見を述べた。十二日の「莨入ひも」のひもが変体仮名で「飛も」と書かれているのを「置」と誤読されたので正した。十一日の「天気次第」の「天気」を「夫々参」とこれも誤読があったので正した。十日の「ちまき」、十一日の「志ら口」は意味を調べてあったので、その場で説明した。それぞれ、それなら意味が通ると納得していただいた。

今までは新参者で遠慮していたけれども、せっかく予習してきたのだから、これからは出来るだけその場で意見を言おうと思った。
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