心の色を探して

自分探しの日々 つまづいたり、奮起したり。
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ポトフもどき

2015年03月15日 | ほんのすこし
数年前 ネットオークションでシャトルシェフを手に入れました。放っておくだけで煮物が出来てしまうという夢のようなうたい文句に 本来ずぼら(見た目もずぼら)なわたしはすぐさま飛びつき、調べると元の値段も高価で ほんとにこの値段でいいのか?と思いつつ 恐る恐る入札しました。
競争相手が途中で降りたため 思っていたよりずっと安く手元にやってきました。四分の一以下だったように思います。全くいい買い物をしたものだと小躍りしていました。

しかし、オークションというものは手に入れるまでのどきどきとわくわく感が手元に届くと同時にすぼんでしまうという その気分がわたしの中にはありました。届いてみたものの 説明書を読んでもなんとなく使おうという気持ちが湧かず、そのまま使わずに二年ほど放置していました。なんてずぼらでいい加減なわたしなんでしょね。

ある日、なんということなく気まぐれで 寒い冬でした。まだ弟も健在だった頃です。こんな寒い日は台所に立つのも面倒だなぁと思っていました。前日 豚肉の肩ロースの塊が安かったので買ってきたまま冷蔵庫に入っています。あれをなんとかしなくちゃなぁ・・・塊は煮込むのに時間がかかるし、台所にずっと立っているのもしんどいし・・・そのとき突然頭の中にシャトルシェフが浮かんできました。
あれって、こんなときに使えばいいんじゃないの?
早速 見よう見まねで適当に塊肉を大きく切ってスープとローリエで煮てみました。沸騰してから弱火で15分から20分。その後は本体に鍋を入れておくだけ。二時間以上だったので 3時間ぐらい入れておきましたが、その後 取りだし、その鍋に大きく切ったジャガイモやニンジン セロリ、玉ねぎ、キャベツを入れてまた沸騰したら弱火で7分(5分と書いてありましたが、7分ぐらいの方が我が家にはいいなと)。またまた本体に鍋を入れておいて放置。
二時間以上放置しておき 後は食べるときに味を調整。

初めて作ったポトフもどきは 母にも弟にも好評で、なんで今まで使わなかったんだと自分のずぼらさを悔やんだものでした。あれから数年。今は弟も亡くなり 母と共に食すわけですが、いつも初めてこれを食べたとき弟が母に
「姉ッコの料理の中でも これが一番美味しいかもな」
と話したということを ほんのり思い出します。どんな顔で言ってたのか なんとなくわかるような、嬉しそうな弟の顔が見えるような。弟は料理が好きで 作るものはどれも美味しくて、凝ったものを作りたがっていました。反面 わたしは適当なものばかりで、適当だから当て外れがあって いつも弟にはかなわないなと思っていました。その弟が誉めてくれていたんだなと思うと、今も作るたびに これだけは自慢できる♪って思ってしまいます。わたしが上手いわけではなく道具が良かっただけなのですが、現金なわたしです。

今年の冬もずいぶん沢山このシャトルシェフにお世話になっています。
鶏手羽元やカレー用の牛肉や豚肉を塩麹に漬けておいたものを使ったり。どの肉を使っても美味しくできるし、野菜は入れる順番を間違えなければ 美味しくできます。カブは煮込まずに本体に入れる直前に鍋に入れると形が崩れず 中が柔らかくカブの味わいがあって良かったです。キャベツはくたくたになり、いもが大好きな母にはメークインだけでなく 甘いサツマイモとかも入れてあげると喜んで食べています。
何が良いかというと 野菜の形がそのままで口に入れると柔らかくホロッとなる 野菜の味がちゃんとあるところだと思っています。スープは優しい味でいいねと 母はこれにアレンジでカレー味とかトマト味にするよりそのままが一番だと言います。わたしはときどき変化を求めてしまいますが・・・そんなときは出来たものを分けて 自分用にはカレー粉を母にはそのままを といった具合にしています。

シャトルシェフのような便利な道具があるということ オークションがなければ全然気が付きませんでした。今は新しくてもっと軽くてカラフルなシャトルシェフがあるようですが、わたしには古い型ので十分です。こんなに活用できている物は今までなかったかもしれません。
二日前に出来たポトフもどきには シェリーというじゃがいもを使ってみました。薄くて赤い皮をつけたまま煮込めるのです。実に美味しかったです♪ちょっと赤ワインを入れてみました。
画像がないのは すでに食べてしまったからです(笑)