長年、す~っごかったこのポット。
黒ずんだままで使っていて、それでもなんだか引越で処分できなくて、新居に持ってきていました。珈琲を飲むのはインスタントがほとんどなのに、ね。それでもなんとなく愛着があったのです。
ドリップ珈琲はお客様がいらしたときに、これを使って出していましたが、母に、あまりにも黒ずんでいるので処分しないのか? と何度か言われていました。「そうだね~」といつも生返事で答えていたのですが。
最近、ふと思いついて、もしかしたら綺麗になるかも……と。
母が休んでいる午前中に台所でガシガシやってみました。黒ずみが取れることには期待していなかったのですが、蓋を最初にゴシゴシしてみたら、下からピカピカの色が見えてきました。
これは、ひょっとすると、ひょっとするかもしれない。俄然,やる気が出てきました。蓋は案外思っていた以上に綺麗になりました。
本体の方は手強かったです。
かなり時間をかけてゴシゴシ。
夢中になってやっていて、お昼近くにまでなりました。カウンターにタオルを敷き、乾かしておきました。母が気づくかなあって思って。
その日、母はちっとも言いませんでした。あんなにすぐに変化にめざとい人が、このピカピカの状態に気づかないなんて!
ちょっと不満でした。次の日も母からは何もなく……
とうとうしびれを切らして、
「ね~、これ、綺麗になったと思わない?」と自慢げに言いました。
軽く「うん、綺麗になった、なった」と答えられ、ちょっと拍子抜け。もうちょっと褒めてくれてもいいんじゃないの?(内心の声)
「このくらい綺麗にできるなら、もっと前に丁寧にやっていれば苦労しなくて済むのに」
ぎゃふん。
そう。長年、放っておいたしわ寄せだわ。
これからは間をおかずに磨いていきます!
ピカピカっていいなと、毎日眺めているところなのでした。