大相撲初場所は横綱照ノ富士が復帰して、久しぶりに上位陣が揃っていたのですが、大関貴景勝が4日目から休場したので、横綱大関3人が全てモンゴル勢となりました。朝青龍の頃から長きにわたって続くこの「モンゴル時代」を止めるのは琴ノ若か熱海富士かと思っていたら、今場所は朝乃山が初日から7連勝と好調です。本命がいよいよ戻ってきたと注目しています。
出場停止処分で大関から三段目まで陥落して、そこから順調に前頭筆頭まで番付を戻してきましたが、先場所は怪我で休場し今場所は前頭七枚目まで番付を落としてしまいました。実力的にはほぼ大関ですから、上位力士と当たることがないこの位置なら勝って当たり前とは言え、今場所はここまで腰を十分に落として危なげない盤石の取り口で白星を重ねているのは素晴らしいと思います。
このまましばらく連勝を続ければ、終盤戦には横綱大関との対戦も間違いなく回ってくることでしょう。いま全勝は朝乃山ひとり。1敗は大関霧島と関脇琴ノ若、それに14枚目の阿武咲と15枚目の大の里。照ノ富士と豊昇龍は2敗しています。2敗までが優勝圏内だとすれば、現時点でのリードは朝乃山にとってかなり有利な状況です。出場停止処分がなければ今頃は横綱になっていてもおかしくはない朝乃山だけに、いつまでも平幕でとどまっていないで、さっさと大関復帰を果たし、横綱昇進を目指して欲しいです。じゃないと面白くありません。それに富山出身の朝乃山ですから、被災した北陸の人たちのためにも頑張って欲しいです。