昨日、大谷のトレードがなくなったことで、大谷のモチベーションが上がるだろうと書いた途端に、信じられないほどの大活躍を大谷が見せました。タイガースと敵地での今季初のダブルヘッダーで、第1試合に先発してなんと完封勝利。メジャーリーグ移籍後、初の完投完封を1安打に抑え、あわやノーヒットノーランの快投です。ここのところ指の豆が潰れたとか爪が割れたとかでピッチングは不調が続いていましたが、見事な復活劇でした。
ただし打撃の方は5打数ノーヒットと冴えなかったのですが、第2試合で今度は2打席連続ホームランで3打点と爆発。ダブルヘッダーをひとりで連勝したような活躍ぶりでした。エンゼルスがわずかな可能性に賭けてプレーオフ進出を目指すと決めたことが、ここまで大谷を燃え上がらせるとは、いかに大谷が個人記録よりもチームの勝利を望んでいるかわかろうというものです。
ネットでも騒がれていましたが、本塁打王に向けて独走する選手が1安打完封をやってのけるというのは、本当にマンガの世界です。しかも大谷は奪三振王と打点王も狙える位置にいて、そしてなんと三塁打王でもあるのです。もちろん長打率はダントツの1位です。なにかと比較される100年前のベーブルースだって、そこまで万能ではありませんでした。そしてそんな選手は今後100年間現れるかどうか。まさに超人です。
意気上がる大谷とエンゼルスですが、明日からは強敵ブルージェイズが相手です。さらにその次は今やメジャー最強とも言われるブレーブス。この連戦がプレーオフ進出の鍵を握ることは間違いありません。心配なのは大谷が「痙攣」で途中で交代したことですが、さすがに体力オバケの大谷もダブルヘッダーでのフル回転はきつかったことでしょう。さらなる大谷の獅子奮迅の活躍を期待しているだけに、コンディションの調整がうまくいくかどうか心配です。