昨日の深夜テレ朝系で放送された『人気漫画家39人が選ぶ!本当にすごい漫画はコレだ!2022』という番組がなかなか面白かったです。55年間にわたってマンガを読み続けてきた古参マンガファンの僕も、メディアが多様化している昨今ではなかなか新しいマンガを追いきることが難しく、たまにこういう企画があると読んでみようかなと思う作品が見つかって楽しくなります。
マンガ家が39人がそれぞれマイベスト漫画を紹介していくのですが、プロだからと言ってマニアックな作品ばかり紹介するわけではなく、むしろ誰でも知っている超有名作品ばかり挙げる人もいて、それはそれで「そこに影響されているんだ」「やっぱり絵柄が似ているもんな」などと興味深く見ていました。
ランダムに挙げていくと「バキ」シリーズの板垣恵介が挙げた「ホムンクルス」がまず懐かしかったです。当時連載で読んでいてかなりザワザワくる作品でしたが、作者の山本英夫が取材のため実際にホームレスに混じって生活をしてみたという逸話は、なるほどあのリアリティはそこからきていたのかと感心しました。
桂正和が影響を受けた絵として鳥山明と大友克洋を挙げたのも納得です。絵柄はそれぞれ違いますが、デッサン力とキャラクターデザインの力はみな共通しています。 鈴木央がおすすめで選んだのが「ドラゴンボール」「キン肉マン」「北斗の拳」だったのは笑いました。いくらなんでもジャンプ黄金時代の超有名作品ばかり羅列するというのは勇気がいります。同様に山口つばさが選んだ「HUNTER×HUNTER」と「キングダム」も超有名作ですが、こちらの方が少しマンガ好き指数が高い感じがします。
「ドカベン」や「進撃の巨人」が取り上げられたり、「ガラスの仮面」や「ときめきトゥナイト」のような懐かしい少女マンガの名前も出てきて、それぞれに面白かったし、マンガ家ならではの視点から作品の魅力を語られるのも新鮮でした。ちなみに読んでみようと思ったのは和山やま「カラオケ行こ!」です。この作品は他からも以前勧められていて読もうと思って忘れていたので、早速電子書籍で購入しました。