遅くなりましたが、7日の私の一般質問の報告です。
まず、「東郷セントラル開発」の資金計画などの見通しについての報告です。
東郷セントラル開発の位置づけは
かどはら 都市計画課が作った「今こそ、みんなの力でセントラル開発」というPRチラシでは、農業と共生するまち、高齢者と子どもにやさしいまち、環境にやさしいエコタウン、また「今を変える」として公共バスが少ない、働く場所が少ない、賑わいがない、などを挙げ、その必要性を訴えている。
この事業の基本的な考え、または基本構想は。
経済建設部長 町の総合計画で位置づけられている。いつまでも住み続けたい魅力ある市街地の形成をめざして計画的な土地利用の誘導と都市基盤整備による市街地の整備、集落地の住環境の改善、良好な住宅地の整備などを進める。土地区画整理の手法で中心核の形成の誘導をする。
かどはら 区画整理事業の位置づけは。
経済建設部長 区画整理法に基づき進める。地権者が区画整理組合を立ち上げ、区域内の整備を進める。
行政の支援策は
かどはら 町はセントラル開発で、この東郷町を「未来の子どもたちに、豊かなまち」への土台として区画整理事業を位置づけている。これは民間事業であり、この地区のまちづくりを地権者の土地を処分した資金で行うものと思う。さらに、道路や公園を整備して、用地とともに町に移管する。また、価値の上がった住宅地からの固定資産税、都市計画税など町の税収も増えることになる。
このような事業に、どのような財政的支援も含めた対応を検討しているのか。
経済建設部長 開発利益を前提とする土地区画整理組合による事業で地権者に相応の負担をお願いするが、検討不足のために地権者に過度の負担をもたらさないよう、計画の策定では適切に助言・指導する。支援の考え方は、町の土地区画整理助成要綱がありこれまで部田山や涼松の土地区画整理に助成している。組合の設立認可事務費の助成・道路や公園の一定面積以上のものに助成している。
過去の助成例を参考にしながら、社会情勢の変化を踏まえ適切に支援したい。
資金計画は今年度中に(経済建設部長)
かどはら 土地区画整理組合の前身の発起人会が3年前に結成されて以降、勉強会だけでも30回近く開催され検討が進み、地権者の中の相当高い率で賛同を得ていると聞いている。そこで伺うが、事業計画、とりわけ資金計画・減歩率※について大筋の概要を示してほしい。事業を順調に進めるためには資金計画の詳細な検討が重要だと考えるからだ。
現在、土地バブル崩壊以降、土地価格はきわめて低い傾向にあり、組合の保留地を処分して必要な事業費を確保するには、組合の努力は当然だが、行政の知恵と財政を含めた多面的な支援が必要と考えるがいかがか。
経済建設部長 資金計画の見通しは私にも関心ある。私以上に地権者にとって重要なこと。資金計画は土地区画整理組合の前身である発起人会で設計と同様、検討されている。年度末を目標にしているのでそれまで待ってほしい。
※減歩率 土地区画整理事業では道路・公園の用地や事業費を確保するために地権者が土地を提供しあいます。この土地が減ずる割合を減歩率といいます。
周辺の基盤整備
かどはら この宅地を魅力あるものにするためには、東郷町全体の魅力を高めるとともに、アクセスの良い地区、買い物に便利な地区が重要だと考える。この地区と幹線道路や主要な駅へのアクセスをどう考えるか。また、地区内を通る新設道路の都市計画道路名古屋春木線の活用、他の県道や町道の再整備などをどう考えているか。
経済建設部長 本地区については既存のインフラがかなり整備され、東西軸は国道153号線バイパス、南北軸は瀬戸大府東海線があり活用する。名古屋春木線は中央部にあるので、区画整理に合わせて整備する。傍示本集落内の狭く危険とされる県道は交通量が減ると期待される。地区の外周の県道和合豊田線は歩道を整備したい。諸輪名古屋線も歩道整備したい。セントラルと合わせて周辺も整備したい。
かどはら 153号線バイパスへの接続道路は右折帯もなく渋滞しやすいが、これの対策は。
経済建設部長 バイパスから本地区に入る和合ヶ丘新池線も主要アクセスとして整備したい。右折帯も当然考える。
かどはら 地区内の都市計画道路名古屋春木線、春木川の整備に行政の支援があってしかるべきだと考えるがどうか。
この事業を特定区画整理事業と位置づけて国等の補助金を使って組合への支援策とすることはできないか。
経済建設部長 手厚く支援したい。春木川も現在あるウォーキングロードを延ばし活用したい。
特定区画整理は、東郷西部(部田山地区)で使われが、名古屋のベッドタウンということで特定となった。東郷セントラルは違って中心地区の形成。妥当かどうか判断しかねる。
商業ゾーンの整備
かどはら セントラル地区の区画整理事業の基本構想では、商業ゾーンとして9ヘクタールを計画しているが、それほど大規模な商業施設の商圏を考えることができるのか。同時に、その規模に必要なアクセスの良い商業ゾーンが整備できるかが問われる。また、多くのテナントの出店希望があるようだが、プロである業者の現在の意向だけで判断するのは問題があるのではないか。
テナントがプロであるからこそ慎重な対応と検討が必要ではないか。
いずれにせよ組合がセントラル地区に見合った商業ゾーンの規模と業種を検討するときには、町の役割が重要ではないか。
経済建設部長 交通アクセスが重要なので渋滞が起こらないような対策も出店計画でしっかり定めたい。
かどはら 出店事業者に土地を買ってもらうことが重要だと思う。借地契約のみにはしないようにするのが重要だと思うが。
経済建設部長 成功するかどうかは保留地処分にかかっている。ご提案のように、できるだけ早く保留地を処分するという考えで発起人会でも考えているので、そういう事業計画を示すことになると思う。
かどはら すべての土地を買ってもらうのは困難では。借地が一定割合を占めることも想定しなければならないかもしれない。定期借地権の設定など、撤退しにくい方法を考える必要があるのでは。
経済建設部長 出店者との協議の中で地元貢献策など、長期に撤退しない方法を発起人会と検討したい。
かどはら 情勢が良ければ喜んできてもらえると思う。そのための青写真を示すことになると思うが、情勢が悪いと判断すれば撤退するものだ。行政にはプロと渡り合っていけるだけの技能とか知識を身につけてほしい。
十分な見通しを持った計画を!
かどはら 最後に、区画整理事業は、莫大な借金を背負って10年から15年といった長期にわたっての事業を進めなければならない。また、その事業のすべての責任を組合長はじめ役員とともに全ての地権者が負わなければならない。それは、区画整理事業として多くの借金が残った場合には、最終的には地権者の負担になる。そうした区画整理事業を認可し、指導した行政、すなわち県や町の責任も問われてくることになるが、そういったことを避け、住み続けたい東郷町のまちづくりの土台となるよう、十分な見通しを持った事業計画・資金計画を地権者とともに慎重に検討することが重要ではないかと思うが。
経済建設部長 かどはら議員が言ったことがすべてだと思う。きちんと資金計画を作って、支出では、工事費の中で積算漏れとかで新たな費用負担がでないように精査し、歳入でも保留地が売れるような金額設定をし、収支バランスが取れるよう何重にもセーフティーネットをかけて事業を進めたい。