山田孝雄著 藤本灯/田中草大/北﨑勇帆編 『「日本文体の変遷」本文と解説』 2018年03月10日 | 人文科学 出版社による紹介。 面白かった。むろん勉強にもなりました。圧倒的な重厚さは分野は違うが加藤繁氏の『支那経済史考証』を想起させるが、行文に筆者の「なぜ?」を感じさせるところが此方は異なる。 (勉誠出版 2017年2月)
加藤繁 「漢代に於ける国家財政と帝室財政との区別並に帝室財政一斑」 2017年03月30日 | 東洋史 『支那経済史考証』上(東洋文庫 1952年3月)所収、同書35-156頁。 前漢時代はそうであるが、後漢以後はそうでなくなるという。しかしその理由は説かれない。国家財政に属する財源は此々で、支出項目は此々、帝室財政についても同様に此此々々であると列挙される。しかしその区別のあった所以は説かれない。また或収入がどうして国家財政に属しまた或者は帝室財政へと属するのか、その考察はまったくなされない。加藤という人は案外思考回路の偏った人だったのかもしれない。何(誰)が・何時・何処で・如何に、は堅牢だが、どういうわけか何故か、が抜けている。
加藤繁 「道光咸豊中支那にて鋳造せられたる洋式銀貨に就いて」 「~の補遺」 2017年03月30日 | 東洋史 和田清編『支那経済史考証』下(東洋文庫 1948年4月所収、同書450-458、459-462頁。 驚いた。「こういうものがあった。質量はかくかく形状はしかじか」「いつどこで作られた」という内容で、ほぼ論がない。