坂出祥伸『中国思想研究 醫薬養生・科學思想篇』(關西大学出版部 1999年9月)所収、同書352-418頁。また「附 方以智哲學の概観」同書419-425頁。
「天地の間に盈つるは皆物なり」で始まる方以智の『物理小識』を、梅園は読んだことがあるのかどうか。
なお、坂出氏は、方以智は、たしかに懐疑主義的・主知義的であったが、彼にとって理とは最終的には不可知な存在であり、心で感得する(通幾)ほかはなく、人知による観察と計測(質測)には限界があると考えていたとする。「質測に詳かにして通幾に拙なり」ほか『物理小識』序文にみえる西学評価の言葉はその表れであると。
「天地の間に盈つるは皆物なり」で始まる方以智の『物理小識』を、梅園は読んだことがあるのかどうか。
なお、坂出氏は、方以智は、たしかに懐疑主義的・主知義的であったが、彼にとって理とは最終的には不可知な存在であり、心で感得する(通幾)ほかはなく、人知による観察と計測(質測)には限界があると考えていたとする。「質測に詳かにして通幾に拙なり」ほか『物理小識』序文にみえる西学評価の言葉はその表れであると。