“この総選挙の最大の特徴をあげるとすれば、それは国民の政治に対する意識が変わったということである。論理的に物事を考えて行動することがようやく国民の間に浸透、定着したといってよい。とりわけ戦後生まれの四〇歳代以下の若い世代が、不合理なドロドロした人と人との繋がり、システムを重視するという風潮に違和感を持ち出した” (「プロローグ いま注目される三大テーマ」 本書34頁)
独自でかつ興味深い仮説である。もっとも興味深いところは、もしこの指摘が真を穿っているなら、著者が『さよならアジア』(ネスコ 1986年5月)以来唱え続けている“日本は政治的・経済的にアジア地域離れすべきだ”という提案が、その実現のために確実な文化的基礎をとうとう獲得したことになることだ。
ちなみに「いま注目される三大テーマ」とは、
1.原油急騰は止まるか?
2.ポスト小泉は?
3.中国崩壊の影響はあるか?
である。
それに対する著者の回答または予測は、
1.実需ではなく投機の産物なので止まる
2.たぶん小泉首相本人。つまり続投
3.世界のGDPの4パーセントしか占めていない国だから、世界にも日本にもほとんど経済的な影響なし
である。
3について、遠藤健治『中国的工場カイゼン記』(→今年7月5日)を読んだ目には、大変説得力のある論旨と思えた。
(ビジネス社 2005年10月)
独自でかつ興味深い仮説である。もっとも興味深いところは、もしこの指摘が真を穿っているなら、著者が『さよならアジア』(ネスコ 1986年5月)以来唱え続けている“日本は政治的・経済的にアジア地域離れすべきだ”という提案が、その実現のために確実な文化的基礎をとうとう獲得したことになることだ。
ちなみに「いま注目される三大テーマ」とは、
1.原油急騰は止まるか?
2.ポスト小泉は?
3.中国崩壊の影響はあるか?
である。
それに対する著者の回答または予測は、
1.実需ではなく投機の産物なので止まる
2.たぶん小泉首相本人。つまり続投
3.世界のGDPの4パーセントしか占めていない国だから、世界にも日本にもほとんど経済的な影響なし
である。
3について、遠藤健治『中国的工場カイゼン記』(→今年7月5日)を読んだ目には、大変説得力のある論旨と思えた。
(ビジネス社 2005年10月)