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書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

柴口育子 『アニメーションの色職人』

2006年09月21日 | その他
 高畑勲氏に“同志”、宮崎駿氏からは“戦友”とよばれるスタジオジブリの「色彩設計」担当者・保田道世女史の半生記。以前観たドキュメンタリー『「もののけ姫」はこうして生まれた』で、おっとりした物言いで柔和な外見だが芯はたぶん剛毅な人という印象を受けたのだけれども、果たしてそうだった。
 ちなみに、以前、宮崎駿監督作品の中で好きな作品第一位は『ハウルの動く城』だと書いたが、この本を読んで順位に変動をきたした。

  第1位 『ハウルの動く城』(2004) → 『天空の城ラピュタ』(1986)
  第2位 『天空の城ラピュタ』、『となりのトトロ』(1988) → 『ハウルの動く城』、『となりのトトロ』、『風の谷のナウシカ』(1984)
  第3位 『風の谷のナウシカ』、『もののけ姫』(1997) → 『もののけ姫』、『千と千尋の神隠し』(2001)

 さらにちなみに、『ゲド戦記』(2006)はまだ観ていない。

(徳間書店/スタジオジブリ・カンパニー 1997年8月二刷)

沢木耕太郎 『沢木耕太郎ノンフィクション』 Ⅶ 「1960」

2006年09月07日 | その他
 「危機の宰相」「テロルの決算」ほか収録。未読の後者を読む。
 浅沼稲次郎は訪問先の中国で「米帝国主義は日中人民共同の敵」と言ったために右翼少年山口二矢に刺殺された。
 山口二矢その人には関心がない。関心があるのは別のことだ。
 沢木氏のこのルポルタージュで取り上げられている浅沼稲次郎暗殺事件のほか、戦後の日本には、嶋中事件、岸首相襲撃事件と、右翼テロはいくつかある。
 しかし最近の加藤紘一・元自民党幹事長は、小泉首相の靖国神社参拝に対する批判という、浅沼稲次郎の「米帝国主義は日中人民共同の敵」と同じぐらいに“可燃性”の高い発言にかかわらず、不在とわかっている事務所と自宅に放火されただけだった。
 この差は、何か。

(文藝春秋 2004年6月)

▲「Infoseek楽天ニュース」2006年9月6日、「『お金に急いだんだと思う』元上司が『姉歯青年』を語る…姉歯被告6日初公判 (スポーツ報知)」
 →http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/earthquake_proof_camouflage/story/20060906hochi020/

 備忘のため、メモ。

▲「Infoseek楽天ニュース」2006年9月7日、「神戸市借金地獄 『倒産』間近い? (J-CAST)」
 →http://news.www.infoseek.co.jp/topics/business/bankrupt/story/20060907jcast200622864/

 同上。神戸は子供の頃の遊び場だったから、気になる。

安川寿之輔 『福沢諭吉の戦争論と天皇制論 新たな福沢美化論を批判する』

2006年09月07日 | その他
 学問ではなく信念の話らしいので、ノーコメント。
 なお本書で主要な批判の対象となった『福沢諭吉の真実』(文藝春秋 2004年8月)の著者平山洋氏による本書の再批判が以下にある。

  ★「『福沢諭吉の戦争論と天皇制論』の逐語的註」
    →http://blechmusik.xrea.jp/labs/hirayama/h29.html

(高文研 2006年7月)

『文藝春秋』2006年9月号

2006年08月20日 | その他
 半藤一利/秦郁彦/保阪正康「昭和天皇『靖国メモ』未公開部分の核心」と、「保阪正康連続対談『昭和の戦争七つの真実 あの戦争から何を学ぶか』」を読む。
 興味のあるむきには絶対おすすめである。無いむきには当たり前のことだがおすすめしない。

▲「YOMUIRI ONLINE」2006年8月18日、「『親日派』財産没収に向け、韓国で調査委が発足」
 →http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060818id26.htm

 “彼ら”は、真理真実より己の属する党派の正義を求める。
 お好きにどうぞ。所詮はよその国のことである。(下に続く)

▲「人民網日本語版」2006年8月18日、「中日の大学生が交流、『歴史認識と中日関係の未来』」
 →http://j1.peopledaily.com.cn/2006/08/18/jp20060818_62336.html

 しかし“彼ら”は、その存在に国籍を問わない。(下に続く)

▲「池田信夫blog」2006年8月19日、「放送ゼネコン」
 →http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/d/20060819

 国内の“彼ら”は、何とかしなければならない。“彼ら”は国益(国家と国民の利益)を蝕む害虫であるから。

(文藝春秋 2006年9月)

司馬遼太郎著者代表 『司馬遼太郎対話選集』 5 「アジアの中の日本」

2006年08月01日 | その他
 半ば自戒の意味を籠めて抜き書き。

司馬 (略)嘉永六(一八五三)年に蒸気船が来たとき、ああ、これを作ろうって三年後に薩摩と肥前と宇和島が作ってしまいますね。それは便利だからっていうより、普遍性への憧れやね。それが技術の形になっているわけ。中国にだってそれがどんと来ている。けど中国人の場合はその技術の向こうに西洋的普遍性というものがあるだろうと考えた。そして普遍性ならオレとこの方があるぞ、と思ったために百年かかったわけです。日本は蒸気船見てからたった三年で作ってしまった。普遍性じゃなくて、道具そのものをね。面じゃなくて点をす早く作っちゃうわけで、いつまでたっても面がわからない。これが日本と中国の違いで、中国は自分の普遍性を持っていたために、近代化に時間がかかった”  (「近代における中国と日本の明暗」〔陳舜臣との対談、1975年〕 本書48頁)

司馬 (略)人間が集団的に政治化した場合はべつですが、個別的に話せば人間は決して阿呆ではない”  (「民族の原像、国家のかたち」〔梅棹忠夫との対談、1992年〕 本書370頁)

(文藝春秋 2003年3月)

司馬遼太郎著者代表 『司馬遼太郎対話選集』 4 「日本人とは何か」

2006年07月17日 | その他
リービ(英雄) 二十五年前はそういうこと(引用者注・日本人が外国人に対し「よし、おまえは日本人だ」というほめ方をすること)ができる人が多かったんですよ。このごろ変にかしこまってきたんです。日本人が、日本人であるという確認ができなくなったんじゃないか。「おまえは日本人だ」という場合、自分は絶対日本人だからということでしょう。二十五年前は西欧にないものがいっぱいあったんです。日本人と付き合って学ぶものがいっぱいあった。それが薄くなってきたと思ったら、インチキみたいなナショナリズムが出てきた。  (「新宿の万葉集」〔1993年〕、本書474頁)

 文末近く、リービ氏がおのれの発言を総括するものとして用いた、“インチキ”という語には、含蓄がある。パトリオティズム(愛郷心)の裏打ちのないナショナリズム(愛国心)など、観念の遊戯にすぎない、虚構である、すなわち偽物だ、という意味だろうか。

(文藝春秋 2003年3月)

日木流奈 『ひとが否定されないルール 妹ソマにのこしたい世界』

2006年04月26日 | その他
 なにしろ今頃読んでいるような有様だから、これは本心から事情通にたずねたいのだが、“著者”をめぐる様々な疑惑は、どうなったのか。
 副題の“妹ソマ”は結局、“娘ソマ”だったのか、あるいはやはりそうではなかったのか。

★参考にしたサイト。
 あいふる「トピック19 NHKスペシャル『奇跡の詩人』~日木流奈くんについて~」
 →http://hp1.cyberstation.ne.jp/negi/DEMO/topic/t019.htm

(講談社 2002年6月第5刷)