https://kotobank.jp/word/%E6%A5%BD%E5%BA%9C-46182
中国,唐代に新しく作られた楽府題の詩。楽府とはもともと前漢の武帝時代に設けられた音楽の役所のことで,後にはそこで採集された歌謡そのものを指すようになる。歌詞は本来作者不明のものが多く,六朝時代には〈古辞〉と呼ばれ,替歌もさかんに作られた。なかには題は同じでも曲から離れた純粋の朗読詩も少なくない。唐代になると,古楽府の大半は演奏されなくなり,楽府といっても題だけを借りるだけで,まったく自由な創作となり,やがて題そのものも新しく作られるようになる。
『文選』に収録された楽府を通読してみると、まったくそのとおりで、のちになると(といっても『文選』はまだ六朝時代だが)、題だけ借りる、あるいは好きな題の最後に「歌」「行」「引」の他これこれとだけ付けておけば、あとは体裁(一句あたりの字数そして句数)すら自由である。韻の問題をのぞけばほとんど自由詩の状態を呈している。
中国,唐代に新しく作られた楽府題の詩。楽府とはもともと前漢の武帝時代に設けられた音楽の役所のことで,後にはそこで採集された歌謡そのものを指すようになる。歌詞は本来作者不明のものが多く,六朝時代には〈古辞〉と呼ばれ,替歌もさかんに作られた。なかには題は同じでも曲から離れた純粋の朗読詩も少なくない。唐代になると,古楽府の大半は演奏されなくなり,楽府といっても題だけを借りるだけで,まったく自由な創作となり,やがて題そのものも新しく作られるようになる。
『文選』に収録された楽府を通読してみると、まったくそのとおりで、のちになると(といっても『文選』はまだ六朝時代だが)、題だけ借りる、あるいは好きな題の最後に「歌」「行」「引」の他これこれとだけ付けておけば、あとは体裁(一句あたりの字数そして句数)すら自由である。韻の問題をのぞけばほとんど自由詩の状態を呈している。