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書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

雁屋哲作 花咲アキラ画 『美味しんぼ』 99 「究極の料理人“秋編”“冬編”」

2012年03月30日 | コミック
 西親子はすさまじい料理人である。京料理は、けっして豊かではなくまた新鮮な海の幸にも恵まれぬ京都という場所で暮らす人々が、土地の産物や手に入る限りの材料をすこしでもおいしくいただこうという工夫の産物だったと聞くが、その道を極限まで追求したのが父の音松氏、そしてその衣鉢を継いだ健一郎氏であると思える。もっともこれだけ手間暇をかければ、結構な値段がつくのであろうけれど、それは手間暇代および技術料として当たり前かと思える。高いと思うなら食わなければいいのであるし、金がないなら食えないと我慢するほかはない。それにしても京料理とはおそろしい。
 ところで岡星さん鬱病だったんだ。いまは好転しているのかな。

(小学館 2007年7月)

「マンガ『バガボンド』3月から連載再開 1年8カ月ぶり」

2012年02月09日 | コミック
▲「THE ASAHI SHIMBUN DEGITAL」2012年2月9日11時36分。
 〈http://www.asahi.com/culture/update/0209/TKY201202090164.html〉

 連載を読んでないから知らなかった。しかし昔のマンガはテレビ番組と同じで、連載落とすと途端に人気が落ちたと思うのだが(まるでプロ野球中継で週とばしされたテレビ番組が視聴率をもどすのに何週間かかかるように)、いまは違うのかな。『男組』(雁屋哲/池上遼一)だって、半年休んだだけで相当やばかった。むかしならいざしらず、私は気長に待ってる。『バガボンド』もそうだし『リアル』なんかもっとそうだと思うのだが、一回の連載を読んでも満足できない、というよりわけがわからないから。これは私的には『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ(の途中)あたりから顕著になってきたことで、だからいまでは私は、マンガは単行本を買うだけで掲載誌はまったく読まない。そもそもの作り方が変わってきているのかな。『ワンピース』なんて、どうなのだろう。

「クレヨンしんちゃんの越語版、11月25日から書店に」

2012年01月05日 | コミック
▲「VIET JO ベトナムニュース」2011/11/24 08:49 JST。
 〈http://www.viet-jo.com/news/entertainment/111122045116.html

 キムドン出版社が発行する故臼井儀人氏の漫画作品「クレヨンしんちゃん(ベトナム語翻訳版)」が11月25日から全国の書店に並ぶ。同書は対象年齢12歳以上。トゥオイチェー紙(電子版)が報じた。〔略〕 
 「クレヨンしんちゃん」は2006年にベトナムでの出版が開始されたが、内容がベトナムの読者に相応しくないとして、原作の内容を一部変更するよう出版差し止めを受けていた。

 内容変更は果たして行われたのか否か。

ひじかた憂峰作 松森正画  『湯けむりスナイパー Part Ⅱ 花鳥風月編』 全2巻

2011年10月14日 | コミック
 人殺し(スナイパー)としての“痕跡”が消え、過去と訣別できた“源さん”が、花鳥風月(静かな日々)を暮らすその日常。
 全編を通じてのモチーフは、“携帯電話”。ひじかたさんと松森さんは、この携帯電話というものがそれまでの人間関係や社会のありかたにいかに影響を及ぼすかを、いいもわるいも含めて――というか超越して――描いている。便利だからどうたらかというような次元ではないところで物語を作っているのは、さすが。本当は、携帯電話もスマートフォンも、それどころかパソコンもワープロも電子辞書も、さらにはインターネットさえ大嫌いで、「仕事に役立つから」「便利だから」という理由で、かろうじて我慢して使っている私などより、はるかに精神が若々しい。

(実業之日本社 2006年1月/2006年3月)

ひじかた憂峰作 松森正画  『湯けむりスナイパー』 4-16

2011年10月06日 | コミック
 いわゆる大人買いってやつですか。
 この作品は、私のようなひじかた=狩撫ワールドファンにとっては、“あの時代”からそれぞれに齢(よわい)を重ねた《土岐正造》と《多田加代》の共演という、まさに夢のような物語でありました。
 Part 2 ももちろん購入します。

(実業之日本社 2000年6月―2004年8月)

ひじかた憂峰作 松森正画  『湯けむりスナイパー』 3

2011年10月04日 | コミック
 2011年10月03日「ひじかた憂峰作 松森正画 『湯けむりスナイパー』 2」より続き。
 源さんのモデルは、ウィリアム・ディヴェインかな? 『ローリング・サンダー』(1977年)の。
 この巻初登場の山岸トモヨに、大天使加代さんとトキエの俤があるのが嬉しい。それに多分ひじかたさん(いや狩撫さん)お気に入りの、「一本刀土俵入り」にちなむ噺があるのも。

(実業之日本社 2000年3月)