西親子はすさまじい料理人である。京料理は、けっして豊かではなくまた新鮮な海の幸にも恵まれぬ京都という場所で暮らす人々が、土地の産物や手に入る限りの材料をすこしでもおいしくいただこうという工夫の産物だったと聞くが、その道を極限まで追求したのが父の音松氏、そしてその衣鉢を継いだ健一郎氏であると思える。もっともこれだけ手間暇をかければ、結構な値段がつくのであろうけれど、それは手間暇代および技術料として当たり前かと思える。高いと思うなら食わなければいいのであるし、金がないなら食えないと我慢するほかはない。それにしても京料理とはおそろしい。
ところで岡星さん鬱病だったんだ。いまは好転しているのかな。
(小学館 2007年7月)
ところで岡星さん鬱病だったんだ。いまは好転しているのかな。
(小学館 2007年7月)