私に縁なき天才話

2008-06-21 11:42:13 | 教えない
数学となればわが藤原正彦先生にもご登場願いましょう。
数学のエライ先生でもありエッセーも面白い方。
皆様、ご存知の通りです。

『心は孤独な数学者』新潮文庫(平成13年)
これは数学の天才3人について書かれた本ですが
中でもシュリニヴァーサ・ラマヌジャンについて
が圧巻です。

1887~1920若死にしたインドの薄幸な超天才。
10歳にして微積分をマスターしたそうです。

藤原先生はこの程度の少年はいつどこの国にも
いるものだ、と書かれています。
しかしラマヌジャンはここから先が違った。

どれくらい天才で、どれほどドラマティックな生涯
であったか、本をお読み頂くしかないですね。
計り知れない神秘的な頭脳であったそうです。

昨日のシンと違って藤原先生は数学の内容については
細かく触れておられません。
ご同業だから簡単には話せないのでしょう。

もっともウェブサイトでラマヌジャンの数学の説明を
見ても私には何がなんだか・・・


もう少し普通の人間の話に下りましょうね。

ラマヌジャンも10歳のとき大学生に微積の手ほどきは
受けたそうです。
将棋の羽生名人だって初めは教わった。

天才は手ほどきだけで良いのでしょう。

普通の「出来る人」はもう少しリードが必要。

東大生の何割かはその「出来る」にも値しないらし
いですが、まあ、出来る人も大勢おられます。
その出来る人には教えて構いません。
自分で考えてくれるから。

もちろん東大、京大以外でも大勢おられるハズです。


出来るレベルにいなければ「教えない」レベルで
勉強してもらい、次に「出来る」ステージへ上
がってもらえばよいのです。

決して「出来る才能」が生まれついて決まっている
わけではありません。

天才は別でしょう。多分。
お付き合いさせて頂いたことがないので推量です。

その下はみんなチョボチョボです。
世間が思われるほどの差はないのです。


ある程度数の人間が並んでいると比較しやすいので
高校受験の段階で既にこの生徒がどの大学レベルか
およその見当がつきます。

模試の偏差値には差がありますし、授業の手ごたえも
違います。
東大京大レベルと広大レベルではハッキリ違います。

ただ、少し離れてみると力はそんなに違いません。

計算が速い者、暗記にすぐれた者、そういう個人差は
結構大きいのですが、ただそれだけです。
そのテの能力だけで上の学校にゆくと止まります。

東大を出て、大したことない(失礼)の居ません?

差が大きくないのですから、段階を踏んで上にあがる
ことは十分に可能です。
諦めたらオシマイ。

逆に出来ると思っていた子が、二十過ぎればただの人
というほうが難しいですね。
君はこういう問題があるといっても分かりませんから。


諦める以前に、力があるので「キミは出来る」と言っ
ても信用しない人は結構多いものです。
「それって塾の営業でしょ?」

私が言うから信用できないのかも。

でも、信じていただけないと伸びませんね。

保護者の方も信用していただけないことがあります。
「調子の言いことばかり・・
 うちの子がそんなにできるわけありません。」

まずご自分の子供を信じることからなのですがねえ。