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 ♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して73年、
PBA『世の光』を文字で 

■良い地に蒔かれた種① / 大嶋重徳

2025年05月05日 | Weblog

2025/1/27放送

 「世の光」の時間です。いかがお過ごしでしょうか? 大嶋重徳です。
 私の担当する今週は、聖書のルカ福音書8章の、種を蒔く人のたとえから学んでいこうと思います。

 イエス様はたとえ話を始められる冒頭に「聞く耳のある者は聞きなさい」と言われました。

 「聞く耳を持つ」ということは、ただ聞こえているということとは違います。例えば音楽のコンサートを聴きに行ってですね。全員がその演奏を聴いてその音楽が分かる訳ではありません。
 私が子どもの頃、父親が私に音楽的な教養をつけて欲しいと思ったのでしょう、家族でクラッシクのコンサートに行きました。しかし始まってすぐですよ、隣を見ると父は最初から最後までずっと眠りこけていました。
 ある人にとって涙が出るほどの感動的な演奏も、ある人には眠りに誘われる音にしか聞こえないということがあります。
 中には批評家のような厳しい聴き方をする人がいるでしょうが、しかしその批評家がその演奏を聞き取るふさわしい優れた聴き方ができるかというとそうでもありません。

 つまり、「耳さえあれば、どんな音楽でも良いかすぐ分かる」とは言えないわけです。良い音楽を聴くためには、良い音楽で自分の耳を鋭くしていることが大切です。音楽の仕組みや演奏について勉強すると、さらに聴き方は一段と深まります。また自分で演奏すると、今までの聴き方では聞こえなかったメロディーが聞こえてくる。するとその演奏家の表現したかったものがより鮮明に聴こえてくるのです。少しでも耳を鍛え、聴こえる耳にする備えをして聴く人と、何の準備もしていない人とでは、同じものを聴いているようで同じものを聴いてはいないのです。

 料理にも作り手の意図があります。自分で料理をする人は自分の前に出された料理にどれだけの時間をかけられ、どれだけ素材を探し、今日のためにどんな思いをしてくれたのかがすぐ分かります。そこで「絶妙な火の通り方ですね」「皮目がパリッと焼けてます」と言える舌を持つならば、その料理を作った人はとっても嬉しいでしょう。

 私たちはイエス様の語ろうとされるたとえ話を聞くにあたって良き聴き方を学びたいと思います。聖書のことばを聴く耳が、この番組で研ぎ澄まされて頂きたいと思います。そして語り手のイエス様の暖かい意図や細やかな思いを汲み取れるようになりたいのです。


 ( PBA制作「世の光」 2025.1.27放送でのお話しより )


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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。
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