巨人の木村拓哉コーチが、くも膜下出血で亡くなった。
その状況をテレビの映像で見た。彼は崩れ落ちるように倒れ込んだ。
直ぐに選手たちが集まってきたので、細部については見えなかった。誰かが心臓マッサージをしていたようだった。
とても衝撃的な映像だった。
その後の報道で、くも膜下出血だったことを知った。
私の脳にも、小さな動脈瘤がある。数年前の人間ドックで発見された。
「小さいので、直ぐに破裂することはないでしょうが、毎年の検査が必要です」
当初、医師からそのように言われた。幾つかの注意事項もあった。
毎年の同じ時期に検査を受けた。
「大きくなっていませんねえ。当分は破裂しないようですよ」
はじめの頃の医師のコメントだ。
この頃、コメントが変化してきた。
「まったく大きくなっていません。平均寿命くらいまでは大丈夫でしょう」
同時に、「もともとこんな形の血管だったかもしれませんね」とも言われた。
喜んでいいものかどうか。
悩んでいても仕方がない。すでに禁煙はしている。深酒も慎んでいるので、今さら気をつけることもない。
「平均寿命までは……」と言われ、「そこまで生きられればいいよねえ」とバッサリやられた感じがしないでもない。
人間の欲望には際限がない。
10代の頃は、「20歳まで生きられればいいや」、という思いでいた。
結婚して子供が生まれた。
責任ある立場にもかかわらず、「60歳までは頑張るよ」、と言い続けてきた。考えて見れば、ずいぶん無責任な考えだった。
さまざまな病気に苛められたが、その都度乗り切って、今は75歳だ。
男の平均寿命は約79歳。
おまけの人生を生きているつもりではない。
先日、ある会の会費を、10年分納入した。
毎年の納入では忘れる危険性がある。いっそのこと、10年分!
85歳まで出席し続ける覚悟ができたわけではない。
今日は恒例の外出だ。
別館として、写真俳句ブログの「ひよどり草紙」を開いてます。
ご覧いただけると嬉しいです。
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