新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

いにしへの賢き御代には

2010年04月01日 08時52分23秒 | コラム・エッセー

「いにしへの賢き御代には、あはれみをもちて、国を治め給ふ」

 方丈記の一部です。

(昔の優れた天子様の時代は、国民に対して憐れみをもって政治をなさっていた)

 そのような意味でしょうか。

「すなはち、殿に茅をふきても、軒をだにととのへず」

(御殿の屋根を茅で葺いても、その軒を整えようとはしなかった)

 ・・・・中略・・・・

「今の世の有様、昔になぞらへて知りぬべし」

(ところが今の世の姿はどうか。昔に比べてみると、よく分かるのである) 

 方丈記は、鎌倉時代に、鴨長明によって書かれた随筆です。

 大火、飢饉、大地震などを体験した長明が、人の生と住居の空しさや頼りなさを記したものだそうです。

「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず」

 そんな書き出しの方丈記に、私は強く惹かれていますが、上のようなことも書かれてあったので、つい取り出してみました。

「いにしへの賢き御代」に比べ、「今の世の有様」というクダリ、思い当たることが多く、笑い出したくなりました。 

 今日はエイプリルフールです。

 洒落た話をして、大いに笑いたいと思ったのですが、残念ながら駄目でした。

 そこで下らない五七五で締めくくります。

    万愚節どの道行くも行き止まり   鵯 一平

 万愚節とは、エイプリルフールのことです。

 別館として、写真俳句ブログの「ひよどり草紙」を開いてます。

 ご覧いただけると嬉しいです。

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コメント (14)
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