俳句の歳時記は面白い。奥が深いと言うべきか。
春の季語でも、「亀鳴く」、「山笑ふ」、「蛙の目借り時」など、興味が尽きない。
私は「風光る」が好きだ。
柔らかい風の中で、綿毛が日を受けて光っていた。風が光っているとも言えた。
しかし、地面では、風をイメージしにくい。風が光っている感じはしない。
新芽を吹いた柳が、柔らかい風に吹かれ、ふわふわ揺らいでいた。
とは言え、「柳」が全面に出過ぎる感じ。ピンと来なかった。
考えてみれば、どれもこれも同じようなもの。単なるこだわりに過ぎない。
楓の若葉が、赤い花をつけていた。
弱い風ににも、ふわふわと吹かれていて、頼りなげな風情ではあった。
しかしそこには、初々しい明るさがあった。
風光る居心地悪しき老ひが恋 鵯 一平
決して私自身のことではない。念のため。
別館として、写真俳句ブログの「ひよどり草紙」を開いてます。
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