昨日、孫の運動会。
カメラマンを頼まれたので、いそいそと出かけて行った。
やや暑さがもどったような天気で、運動会には暑過ぎる日和であった。
「敬老席」のリボンと「年組」のリボンを胸に付けて、遠慮しながら撮りまくった。
撮影の結果がよくなかったので、今、落ち込んでいる。孫に合わす顔がない。
上の写真は、運動会定番の「組み体操」。6年生の演技なので、孫は入っていない。
「危険ではないか」という意見があるらしく、年を追うごとに安全に対する配慮が深くなって行く。演技の難易度をだいぶ軽くしたようだ。
それはそれで仕方がなく、むしろ私も軽い演技傾向に賛成だ。
ハードルが高い演技は、見ていて緊張感もあり、生徒や先生たちの努力が見えて、とても感激する。
しかし、ひとたび事故が出たら、取り返しがつかない。いろいろな素養の子供たちが混在しているのだから、安全配慮は当然。
そのようなことを考えながら、子供たちの演技や先生たちの動きを見せてもらった。
やはり今年も、涙が出て仕方がなかった。真剣な子供たちの動作のひとつ一つが、老いた私の胸を揺さぶってくれた。
涙を拭きながらの撮影なので、当然のことながら、写真の出来はよくなかった。(言い訳でもあるのだが)
涙を拭いていた人は私だけではなかった。概して高齢者に多かった。
私の小学生時代は棒倒しや騎馬戦があった。クラス対抗や地域対応のリレーに出られない鈍足の私は、もっぱら戦闘要員だった。
走って行って棒に飛びつく野蛮さに血が騒いだ。敵の騎馬を数の力で潰す爽快感に心が躍った。
たとえ小学生のこととは言え、確かに乱暴すぎて危険だったかもしれない。
今は「棒倒し」はない。「棒」という言葉は「棒引き」として残っている。騎馬戦は「潰し合い」ではなく、「帽子の取り合い」となった。
それでも子供たちは、顔色を変えて真剣に取り組んでいた。それで十分なのだ。
開会式から閉会式まで付き合ったので、少しばかり疲れた。しかし、充足した一日であった。
明日はゴルフ。少しばかり遠いので、6時には家を出なければならない。
老いに追いつかれないよう、そこそこは逃げようと思っている。
蟷螂の斧とは知りながら………。