新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

蟷螂の斧と知りながら

2015年10月04日 20時58分05秒 | 身辺雑記

 昨日、孫の運動会。

 カメラマンを頼まれたので、いそいそと出かけて行った。

 やや暑さがもどったような天気で、運動会には暑過ぎる日和であった。

 「敬老席」のリボンと「年組」のリボンを胸に付けて、遠慮しながら撮りまくった。

 撮影の結果がよくなかったので、今、落ち込んでいる。孫に合わす顔がない。

 上の写真は、運動会定番の「組み体操」。6年生の演技なので、孫は入っていない。

 「危険ではないか」という意見があるらしく、年を追うごとに安全に対する配慮が深くなって行く。演技の難易度をだいぶ軽くしたようだ。

 それはそれで仕方がなく、むしろ私も軽い演技傾向に賛成だ。

 ハードルが高い演技は、見ていて緊張感もあり、生徒や先生たちの努力が見えて、とても感激する。

 しかし、ひとたび事故が出たら、取り返しがつかない。いろいろな素養の子供たちが混在しているのだから、安全配慮は当然。

 そのようなことを考えながら、子供たちの演技や先生たちの動きを見せてもらった。

 やはり今年も、涙が出て仕方がなかった。真剣な子供たちの動作のひとつ一つが、老いた私の胸を揺さぶってくれた。

 涙を拭きながらの撮影なので、当然のことながら、写真の出来はよくなかった。(言い訳でもあるのだが)

 涙を拭いていた人は私だけではなかった。概して高齢者に多かった。

 私の小学生時代は棒倒しや騎馬戦があった。クラス対抗や地域対応のリレーに出られない鈍足の私は、もっぱら戦闘要員だった。

 走って行って棒に飛びつく野蛮さに血が騒いだ。敵の騎馬を数の力で潰す爽快感に心が躍った。

 たとえ小学生のこととは言え、確かに乱暴すぎて危険だったかもしれない。

 今は「棒倒し」はない。「棒」という言葉は「棒引き」として残っている。騎馬戦は「潰し合い」ではなく、「帽子の取り合い」となった。

 それでも子供たちは、顔色を変えて真剣に取り組んでいた。それで十分なのだ。

 開会式から閉会式まで付き合ったので、少しばかり疲れた。しかし、充足した一日であった。

 明日はゴルフ。少しばかり遠いので、6時には家を出なければならない。

 老いに追いつかれないよう、そこそこは逃げようと思っている。

 蟷螂の斧とは知りながら………。

 

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする