新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

迎え火

2007年08月13日 23時32分11秒 | 身辺雑記

 わが家は月おくれのお盆なので、今日8月13日の夕方、迎え火を焚いた。迎える精霊は、息子の妻、すなわちチッチャな怪獣(孫娘)の母親だ。
 息子の妻は、一昨年の夏、まだ1歳に満たない孫娘を残して急逝した。昔風に言えば、産後の肥立ちがよくなかったのだろう。

 それから暫くの間、息子たち父娘は、私たち老夫婦の家で生活を共にした。私たちにとっては突然の子持ち生活だったので、精神的にも肉体的にも、戸惑いの多い日々が続いた。情けない話なのだが、私も妻も病気をしてしまった。子育てには、多くのエネルギーが必要だ。改めて実感させられた。
 
 その後、息子たち父娘は大田区に移り住み、もうかれこれ10ヶ月が経過した。

 一昨日から、わが家に可愛い怪獣がきている。父親とは別行動となっているのだが、表面的には問題がないように見える。私も妻も、すでに従者の立場だ。
 祖父母に対し、甘やかすなと言われても、なかなか難しい。「無責任な立場だから……」とはよく言われるが、それとも違うようだ。

 俳句作りで言われる注意として、「孫俳句は避けるべき」というのがあるのだそうだ。「可愛い、可愛い」で作ったのでは、自分だけが気分よくなっているだけで、他人の心は打たないらしい。観る対象が孫では、すべてを観きれないのかもしれない。

 ブログでも同じことが言えるのかなあ。

 若くして逝ったチッチャな怪獣の母親の御霊を迎えるため、私たち4人は、門扉の傍らで迎え火を焚いた。孫娘も、意味は分からずとも、一緒に両手を合わせてくれた。歳月とはありがたいものだ。少しずつ成長してくれている。

 言わずもがなだが、俳句の上で、迎え火は秋の季語だ。昼日中は炎暑の真っ直中。しかし、焚きながら見上げた空の薄い雲は、思いなしか秋の色をしていた。

  早逝の魂ははにかみ門火燃ゆ   中村草田男
 
 
 

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靖国神社参拝にかける存念

2007年08月13日 18時00分45秒 | 国際・政治

 間もなく終戦記念日だ。新聞報道では、安倍内閣の全閣僚が、8月15日の靖国参拝を見合わせるのだという。ひとりも参拝しないということは、極めて異例なのだそうだ。

 もともと安倍首相は、「参拝するともしないとも言わない」などと、不鮮明な態度で終始していた。一国の総理が、隣国との問題発生を懸念し、態度を不鮮明にしていていいはずはない。問題先送りの逃げ腰と理解されるだけだ。

 安倍首相はこの際、靖国参拝について、自らの信念を明解にしてほしい。参院選で大敗し、続投反対の合唱の中、あえて渦中の栗を拾う覚悟なのだから、国民に信を問う意味からも、「靖国参拝」について、存念を披瀝すべきだ。ダメ元の開き直りこそ、今の首相には求められている。

 安倍首相がそんな態度なので、他の閣僚も無理をしない方向になってしまうのだろう。つまりは、そんな人たちなのだ。まったく意気地なしだ。

 靖国神社参拝の宗教的意義について論じるつもりはない。宗教的信条や心情の面で、参拝ができない人がいても、それは止むを得まい。

 ただし、隣国に対する配慮で参拝しないのであれば、「単に参拝しない」だけでなく、参拝しない理由を、明確にすべきだと思う。
 このことは首相に対する心情と同じ。
「戦いに倒れた人々の御霊に対し、尊崇の真を献げ、改めて不戦の誓いを新たにするため、私は参拝をしたい。しかしながら、隣国の人々の理解が得られない現段階においては、参拝を差し控えることとする。今後とも、理解が得られるよう努力を惜しまない」、という内容の演説をする。
 または、
「戦いに倒れた人々の御霊に対し、尊崇の真を献げ、改めて不戦の誓いを新たにするため、私は参拝をしたい。しかしながら、A級戦犯の方々が合祀されている現状においては、隣国の理解も得られまいし、参拝を差し控えることとする」、と明言する。

 本来、参拝するかしないかは、内政問題だ。国際的な発言は必要ないのだが、内政問題としつつあえて発言するぐらいのイヤミはやっていい。

「参拝するともしないとも言わない」と言っても、国際的には何の意味もない。
こんな首相では、国民の誇りが失われる。 

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