8月24日、社保庁村瀬長官と厚労省辻事務次官の更迭人事が、やっと発表された。
社保庁と厚労省は、多額の厚生年金と国民年金を流用し、グリーンピアなどの建設をはじめ、数々の無駄遣いをしていたにもかかわらず、責任問題を問われることはなかった。社保庁長官を民間出身者としただけで、歴代長官の責任は一切不問とし、厚労省幹部の責任追及もなかった。
その上、年金記録漏れの問題が発覚し、社会不安を惹起せしめたこともあり、この度の人事は遅きに失したとしか思えない。
これは厚労省や社保庁のみの問題ではなく、機敏に対処しなかった歴代首相の責任も、当然問われてしかるべきだ。
あまりにもひどすぎて、国民は声もでなかった。
そのくせ、閣僚をはじめ国会議員の年金未納を暴き立て、国会を混乱させることまでしてのけた。
責任問題がでないほど、政府も弱い尻を持っていたということだったのだろうか。
村瀬長官は、はじめての民間出身者として期待され、苦労も多かったと思うが、ついには役人の渦に取り込まれ、統制力を発揮することができなかった。
年金記録漏れ問題は、労働組合もからむ職員全体の腐敗体質よるものだった。にもかかわらず、民主党は、自治労幹部を比例区候補者に据え、トップ当選をさせた。
民主党の奇怪な本質を知った思いである。
数は力の論理だけか。
それとも、やはり、労組頼みの政党なのだろうか。
取りあえず、トップの更迭は発令された。引き続きの人事を行い、社保庁や厚労省の解体的な改革を望みたい。