沖縄 8 Scene

沖縄で生まれ沖縄に生きる
      8郎家の日記

「5時から男」宣言

2017年01月21日 | 読書

 約2週間ぶりの更新です。タイトルの趣旨に入る前に、前回からの8郎家の出来事を写真とともにさーっとお伝えします。

  朝焼けです。文字通り燃えるような空でした。最近はぐずつく天気が多いですね。

  成人の日、家族で宜野湾市周辺をドライブをしていると、今や沖縄名物となった「荒れる新成人」たちと遭遇しました。車道上で車を停めたまま会話などしているので、クラクションを鳴らしましたが、微動だにせず(怒)。やむなく反対車線から追い越しました。地元紙では彼らのはじけぶりを擁護するような論調もありましたが、それは甘やかしすぎというもの。成人式には招いても、社会のルールに背く行為には厳しく対処すべきです。そんなことにエネルギーを費やしても、君らの将来にとって何の意味ももたない、と教えるのも先輩成人たちの役割でしょう。

 この島で20年前に生を受けた新成人たち。そういう行動を起こすからにはつらく悲しく怒りに満ちた20年だったのかもしれない。でも、どれだけ髪を染め、眉をそり、派手な袴など着ていかつい外見を作り上げても、そういう子供じみた集団行動を見せることで、ひとりでは何もできない「よーばー」だということを告白しているようなものだよ。男だったら、かっちょ悪いと思ってほしいな。ほかにかっこいい道はないのか自問してほしいと、43年前にこの島で生まれた、しぇんぱいは思っています。

 沖縄の格差社会はあまりに根深いですね。 


 さて、愛息10郎ですが絵を描くことに貪欲です。先日も夕飯前に静かに何やらペンを走らせていたので、撮影。久々にへの字口をみることができました! 空手、水泳にいそしむ今も「将来は漫画家になる」と言い切ります。 

  この日の作品はまたしてもドラゴンボールの悟空。髪の細かなタッチに上達を感じました。テレビのモニターから金メダリストの清水宏保さんも絶賛していました・・・かな。

 優しい性格のせいか、本日行われた空手大会でも一回戦負けを喫しました。相手は格下の白帯です。かーかーやばあばは優しく慰めてくれたが、とーとーはそうはいかないぞ。負けは負けだ。負け癖がつくと人生も負けてしまうぞ。自信をなくさない程度に、勝ちにこだわる姿勢を教えたいと思います。それがいやなら空手はやめてもらう! やりたくてもお金がなくてできなかった父より。

 まあ、負けることで、とてもいい経験になったと思います。どんな言葉よりも体験です。悔しさをばねにいっぱい練習しようぜ! 勝ち負けで七転八倒できる男の人生って楽しいぞう。


 さて、年末年始に8郎が読んだ本のおさらいを。読書嫌いの方は飛ばしてください(笑)

 まずは「殺人犯はそこにいる」です。以前ご紹介した「桶川ストーカー殺人事件」の清水潔記者による告発ドキュメンタリーです。北関東で発生した連続幼女殺人事件における栃木県警のずさんな捜査で起きた冤罪と、それを隠匿する司法の腐敗ぶりを徹底した取材で暴いています。国家を揺るがしたという意味で社会的インパクトは「桶川」以上だと思います。再審が決まって17年ぶりに釈放された菅家さんをテレビで見た記憶は誰しもあるでしょう。しかし、幼女を殺した残酷な殺人犯は今もつかまっていないのです。清水記者が独自取材から「こいつに違いない」としてDNA鑑定まで一致している男を司法・警察はあえて捜査しようとしない。まだまだ隠れている冤罪の連鎖を露呈する可能性があるからでしょう。国家的隠ぺいです。国民がそれを忘れかけていることが一番恐ろしいかもしれません。

 次は、話題作だったので読まれた方も多いでしょう。「言ってはいけない~残酷すぎる真実~」(橘玲著)です。「努力は遺伝に勝てない」「美人とブスの生涯格差は3600万円」などなど、内容は衝撃でしたが、一応何らかのデータに基づいており、納得もしました。8郎が幼いころからずっと抱えていた「人間にも種の保存という本能があるのになぜ児童虐待をし、はては子殺しまでする親がいるのか。矛盾していないか」という疑問にも明確に答えてくれました(まあ43年生きるなかでうすうす気づいてはいましたが)。その理由はけして理解不能なものではなく、子孫を残すために彼ら彼女らが合理的に選択した結果なのです。目の前の子供を生かすより自分が生き残ったほうが合理的だと判断したわけです。つまり人間は個々でみると本当に残酷でエゴな生き物なのですが、そのエゴの背景には間違いなく種の保存という大命題が横たわっているのです。ところで、この著者は不愉快な事実を列挙し、世の中をただ憂えよというのではありません。よりよい世の中にするためには、理想だけを語るのでなく事実を直視すべきだという主張です。あとがきの末尾にある 「不愉快なものにこそ語るべき価値がある」という言葉、心に突き刺さりました。

 最後は、タイトルに興味がわいたので購入した「『できる人』が会社を滅ぼす」(柴田昌治著)です。上の書物と違ってあまりデータがなく、著者の経験を基にした意見書みたいな内容ですが、その主張にはひねくれ者の8郎も強く共感しました。上司受けをねらって目の前を仕事をてきぱきと処理するだけが能力の「パフォーマンス社員」がどれだけ組織をだめにしていくか、ということを述べています。うちの会社でも見渡せばあちらこちらにごろごろいます。まあ右肩下がりの会社ですから、仕方ないといえば仕方ないのでしょう。権力者に腹踊りをみせて、年々少なくなる職階の争奪戦に朝から晩まで没頭する。「サラリーマンって結局は上に好かれたもん勝ち」と言い切る、仕事に対する哲学も何もない「(偽りの)できる人」たち。8郎もわが身を戒めながら、パフォーマンスより実を取る40代を生きていきたいと思います。

 

 以上、非常に読み応えのある3冊でした。

 

【後日補足】最後の本で一番感銘を受けた部分について書くのを忘れていました。エピローグにある「会社のためではない。自分と愛する家族のために働いているんだ」というフレーズです。著者が出会ったある経営者の言葉です。著者はこの言葉を借りて「自分の幸せのために働く人が結果的に『(真の)できる人』であり、会社をよりよくする立役者となる」というエールを送ります。強く共感します。もちろん寝る間も惜しんで働く時期というのは誰にでも訪れるでしょうが、必要以上にパフォーマンス残業を繰り返すちょうちん社員は、間違いなく会社のがんです。

 大企業D通もそういう社員を重宝してきた結果があの顛末なのでしょうか・・・。


   ◆    ◆    ◆    ◆    ◆

 

 堅苦しい読書ネタのあとは、沖縄の短い冬の景色写真で目を洗ってください。

 まずは今帰仁村のコスモス畑。

  温かな日差しが降り注いだ恩納村ではサイクリストたちが気持ちよさげにペダルをこいでいました。海風は冷たかったです。

 太陽を浴び、海もちょっとしたエメラルドグリーンに。 ススキがなければ夏の海ですね。

  ヤシの枝の間から冬の太陽の木漏れ日がさんさんと。

  目の保養になったでしょうか?


  ◆    ◆    ◆    ◆    ◆ 


 そうそう。43歳8郎にとって、ある意味、人生の節目となるできことがありました。ついに「老眼」(シニアグラスといいたい)を買ったのです。簿記や宅建の勉強をはじめた2,3年前から、なんとなく近くのものが見えにくいと感じてはいたのですが、それほど生活に支障がなかったのとお金も使いたくなかったので、手が伸びませんでした。しかし、今回、宅建の学習環境を少しでも改善しようと購入を決断したのです。約1万8千円。財布が痛いっす。でも、字がよく見えます!  

 読書や机に向かうときは老眼、いや、シニアグラスを活用し学習環境をバージョンアップしていきます! 

 

 さて、余談が長すぎましたが、最後にタイトルの趣旨をお伝えします。

 43年を通じて朝に弱かった8郎ですが、過去を断ち切り、早起き生活に挑むことになりました。もちろん勉強時間にあてるためです。当面は午前5時起床です。初日こそ、あまりの寒さにいきなり断念しましたが(恥)、2日目の今日はきちんと5時に起床しました。そして出勤前までの1時間半、勉強に充てることができました。邪念のないままで学習に入ることができるので、頭によく入るような気がします! 今回で3回目の購入となるテキスト(泣)を、手垢がつくまで読んでいきたいと思います。夏場は4時に起きたいものですね。

  相変わらずだらだら書いてきましたが、そろそろ惨めな敗戦を喫した愛息の汗と涙を風呂で流してやろうと思います。10郎が好きなバブを入れて。

 今日はこれにて。


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