沖縄 8 Scene

沖縄で生まれ沖縄に生きる
      8郎家の日記

人生最後の資格

2017年11月09日 | スキルアップ

 大げさなタイトルですいません。今回はまったくもって自分の「記憶」のために書いた記事です。そういう前置きでも「読みたい」という方だけお読みください。

 以前から何度か書いていますが、44歳半ばにして、ついに本命の資格試験に挑戦します。宅建士の合格ラインに達するまでに時間をかけすぎましたが、遅まきながら着手します。

 下写真はテラスからの眺め。夕日が秋のうろこ雲を赤く染めていました。8郎の何とも表現できない胸の内を表現してくれているかのようです。

 挑戦するのは中小企業診断士です。もちろん国家資格です。最近、人気が急上昇しているようですが、聞いたこともないという方のために、わかりやすく説明すると「中小企業のコンサルタント」、もっとくだけていうと「中小企業のかかりつけ医」と言えそうです。営業不振の中小企業の社長さんに「御社のここに問題がある。こうしたらどうだろうか」というアドバイスをする能力があると国が認めた唯一のコンサルタント国家資格です。大学の経営学修士であり大企業を対象とするMBAとはちょっと違いますが、ほぼ同格の位置づけです。

 はっきり言って難しいです。国家試験3大難関と言われる司法試験、公認会計士試験、国家公務員Ⅰ種を最上位とすると、その下の下、となります。ちなみに2位は税理士や司法書士、不動産鑑定士など、大学卒のフレッシュな頭で勉強漬けしても数年かかる試験です。さらにその下である社労士行政書士などと中小企業診断士は同格と言われています。上から見てきたので簡単そうに見えるかもしれませんが(笑)、ネット情報では「働きながらの勉強でも受かる最も難しい試験」と言われています。つまり働きながら合格するのは極めて難しいということでもあります。7科目もある1次試験を合格しても、論文形式の2次試験があり、トータルの合格率は5%程度です(司法試験並みやで!)。1次試験の1科目ごとが簿記2級クラスの難易度と考えたほうがよさそうです。あの苦しみを40代後半のおっさんになって7回分味わうのか!と考えるだけでも吐き気がしてきます・・・(もちろん、それは1次試験だけの話。中小企業診断士のメーンは記述式の2次試験です!これで心を折られる受験生がたくさんいるのだとか)。

 さらにさらに。受験生の知的レベルが非常に高いようです。東大生をはじめ一流大卒のエリートサラリーマンはもちろん、公認会計士や税理士、弁護士なども普通にいるそうです。国立最安易のR大卒の8郎ではスタート地点が違います。さらに「不動産業を継ぐために父ちゃんに行けといわれた」というあんちゃんたちがたくさんいた宅建ともレベルが違いすぎます。

 合格までに要する勉強時間は1500~2000時間といわれていますが、8郎は宅建のときの反省点もあり、個人的には2500時間と想定しているので、毎年700時間だと4年で届く感じです。遅くとも49歳(つまり40代)で受かる決意ですので、宅建のときのラストスパート同様の猛勉強をこれから4年間続けていくことになります(怖!)。

 取得した場合のメリットは、やはり中小企業の経営状況を分析できることにあります。会社が評価してくれるかどうかは分かりません。うちの会社ではまずしてくれないでしょう。

 反対にデメリットは、何といっても、国が唯一認めたコンサルタント資格でありながら「独占業務がない」ということです。この資格があるからこそできる業務というのがないのですよ(宅建士ですら35条説明など独占業務が法律で規定されています)。これは資格としては類を見ないデメリットだといわれています。つまり、この資格を持っていなくても経営コンサルタントはできるのです(8郎も入社当時に会社御用達のコンサルの講習を受けました。こいつら従業員を物言わぬ兵隊のように洗脳することこそ、あなたの地位を安住させる唯一の手段ですよ、社長!と主張する単なるヤカラでした)。そういう意味で中小企業診断士は「取り損」資格の代表格だと蔑視する人もいるようです。こんなヤカラでも、自信たっぷりに声をでかくして知ったかぶりを押し付ければコンサルタントを名乗れるのですから。

 ほかにも、5年に一度煩雑な更新手続きがあるなど、中小企業診断士はデメリットも多くて怖いくらいです(笑) 

 しかし、ここ数年の人気ぶりは何を意味するのでしょうか。それは、たとえ独占業務がなく将来独立などできない「取り損」資格でも、今自分が勤める会社の現状を専門的に知りたい、そして的確な診断、治療ができるようになりたい、というサラリーマンとして当たり前の考えがあるからではないでしょうか。8郎と同じことを考えている人がたくさんいるということです。うちの社内にも数人はいるはずです。

 とはいえ、8郎は20年ほどのサラリーマン人生で、組織とは数字ではなく「人」だと痛感しています。真面目に頭を使って働く人が多い組織はたいていのことでは倒れないでしょう。逆に汚いやつが自分の階級を上げるためだけに裏で動く組織は間違いなくだめになります。それはわかっています。しかし、外部的にはやはり数字で説明できないといけないでしょう。

 右肩下がりの会社、それに反比例する育ち盛りの愛息10郎のことを考え、最低でも独立できる資格がいいのではないかと、穴場ともいわれる土地家屋調査士、海事代理士、マンション管理士などマニアックなものも検討しました(宅建士はそういう理由で挑戦しましたが)。しかし、なにより、目の前の仕事が一番重要なのですから。それを忘れては元も子もありません。そこが資格試験の難しいところなのですが、ただ、中小企業診断士なら、まさに目の前の仕事と関連づけながら学べるのではないかという気持ちも後押ししました。それに、「財務と会計」という科目では簿記2級の知識が生かせるのだとか。財務会計は2次試験でも出てくる最も大事な科目なので、一から勉強するよりは非常に助かります。さらに「経営情報システム」という科目では依然取得したITパスポートの知識もプラス材料になるそうです(まぁ、それを視野に取得したのですが)。

 中小企業診断士で本当にいいのか? 最後の最後まで悩んだ理由はいろいろありますが、その最たるものは、やはり「自分の人生で本当にやりたかったのはこれなのか?」という率直な疑問です。このくすぶりは今も胸にありますし、今後、過酷な勉強で苦しい時期に「後悔」となって8郎を襲うでしょう。人生で一番大事な時期をこれにかけていいのかという。幼いころの8郎が今の8郎を見ても残念ながら「かっこいい」とは思わないでしょうね。もう一度人生をやり直せるなら弁護士に挑戦したい8郎です。学生時代も目指しましたが、金銭面、家庭の事情で断念(もちろん努力不足が一番の原因ですが)。正直「15年かければ司法試験だって受かるかも。その頃には10郎と一緒に親子同時合格を果たしたりして。一度きりの人生、挑戦してみようか!」とまで夢想しましたが(笑)、さすがにちょっと非現実的ですね。共働きの妻にとっても、失うもののほうが多いかも知れませんし。

 しかし、現実を見ると、何度も言いますが、会社は右肩下がりです。いまさらながら社員も浮足立っています(権力者に媚びを売ることで生き延びる策しか頭にないやつらの腹踊りのコンテスト状態です。辞令交付式を見れば一目瞭然です)。8郎はこの会社には20年近く前に採用してもらった恩を強く感じているので、50代は会社に対する恩返しとして、会社の再興に貢献できる力を持っていたいのです(再興というのはほぼ絶望的ですが)。以前にも書いたかもしれませんが「50の壁」というのは誰にでも本当にあると思います。更年期とも重なるでしょうが、気力・体力的にもう踏ん張れないっていう。先輩方を見ていても痛感します。50を過ぎると40代までにやってきたことしかアウトプットできませんよ。40代のうちにできることをしておきたい。そして同時に、家族を養う責任者として、社会的にもそれなりにインパクトのある履歴を持っていたい、という保険的な意味合いがあるのも事実です。この資格がどこまで頼れるのか疑問ですが、持っていないよりは間違いなくいいでしょう。

 やると決めた、というより、やらざるを得ないというのが正直なところです。やらない理由は探しても見つからないですね。

 働きながら学ぶという厳しい4年間となります(4年で終わらせたい!)。しかし、やらなければなりません。きったねー人事権者が保身のための証拠隠滅と個人的ないやがらせのために、8郎を閑職に置き続ける可能性が高いという現実も踏まえての決断です(毎年恒例の異動願いは毎年恒例で解禁初日に提出済みですが)。閑職だからこそ、できることがあります。いやがらせをエネルギーに変換しなくては、人生本当に負けてしまいますよ。逆境ほど鍛錬にふさわしい場所はありません🔥 かっちょいいでしょう? ここまで読んでしまった方、ここ、メモってください。2017年の流行語大賞に間に合います(笑)【後記】誰だ!? 今「ちーがーうーだーろー、このはげー!」と言ったやつは!?

 冗談はともかく。ということで最初に書いたように、今回ブログアップしたのは、誰のためでもない、自分自身のためです。今後ぶち当たるであろう高い壁に挫折しかけたときに、初志を振り返る備忘録として残しておきたいのです。たかが資格とはいえ、いったん受験地獄に足を踏み入れると、トータル的な人生として見ると失うものも多いはずなので、文章が気負ってしまったことをお許しください(笑)。

 宅建のように独学ではまず無理なので、講座を利用します。予備校か、WEB講座か、いずれかを選択することになるでしょう。勉強自体は一日も早く本格的にスタートさせたいです(今は簡易版テキストを流し読み程度)。

 44歳、資格試験という意味では、人生最後の挑戦です。大げさな言い方ですが、あくまで資格なので、人生の大事な時間を費やすのはこれで終わりにしようという意味です。目標達成まで数年単位となりますが、応援よろしくお願いします!


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