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神が降りてきた瞬間?

ある中学で、国語に演劇の問題が出ました。

脚本にある有名なセリフと、その作品名を合わせる問題。はっきり言って知らない子どもが圧倒的に多い問題でしょう。

だいたいこういう問題が出ると、子どもたちは焦ります。あるいは、諦める。

「知らねえよ。」ぐらい、心の中で言っているかもしれない。

ところが、これを全部正解した子がいたので、後でどう解いたか聞いてみて、なるほどと思いました。

セリフは全部出てるし、題名も全部出ている。つまりヒントはその中にあると本人は言うのです。

彼は、その演劇を見たことがない。もちろん知識もありません。しかし、考えた。

「この学校を受けるからにはこの知識を知っている、という前提ではないはずだ。だって、僕が知らないんだから。(ここがミソかもしれませんが。)だからこれは知らなくても解ける問題だ。」

つまり、彼はその題名とセリフから考えていったらしいのです。で、結局正解にたどり着いた。

「知らねえよ」と心の中でつぶやいて、他の問題に行くのも、もちろんありです。ただ、時間があるのであれば、考えてもいい。つまり慌てないことが大事なのですね。

中学入試は基本的に独自入試です。今回の入試もほぼ5回分ぐらいの入試問題をつくり、かつ、いろいろな検討を加えた上で出題されています。

もちろん知らないとできない問題があるでしょう。一方で考えれば解けるという問題もまた、かなり多いのです。

最後まで諦めずに考えられるか、ここが非常に大事です。

ただし精神論ではなく、むしろ冷静さが必要なのです。

これは本来できる問題ではないか、という仮説が出てきたところで、彼は考えて、正解にたどり着いたわけですから。

それが功を奏したのか、彼は見事にこの学校に合格しました。

本人は
「ね? これができたって、僕はカミ(神)でしょ。」
と言っていましたが・・・・。

いや、神が降りてきたのかもしれませんね。

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中学受験、合格して失敗する子、不合格でも成功する子(アンドロイド版)
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