自尊心だけは傷つけないように

　私が子供を育てる時に、一番気を使ったのは、他の人の自尊心だけは傷つけないように配慮したことです。　できるだけ自由奔放に、素直な表現ができるようになってもらいたいとだけ願って、育てたつもりではあります。
　何をしても殆んど子供を叱ったことがありませんが、他人の自尊心を傷つけるようなことが見られたときには、猛烈に怒り飛ばし、場合によれば殴ったことがあるかもしれません（遠い昔のことなので忘れてしまいましたが）。
　先日からの報道で、1歳上の3浪中の兄が、可愛らしい妹を撲殺し、切り刻んで自分は、さっさとホテルでの予備校の合宿に出かけたといいます。
　父母もおじいさんも、歯科医で23歳の兄も、歯科大学の6年生で、今年の3月に卒業の予定だといいます。　兄は現役で大学に入り、1歳下の妹も短大に行きながら、タレントの卵となりながらも、色々な資格を取るべく勉強をしていました。
　兄妹はしっかりして自分の道を歩んでいたのに、自分はプレッシャーの中で、努力を余りしてこなかったようにも見えます。
　そのような環境の中にあって、精神的に傷つきやすかったようにも見えますが、妹からのちょっとした言葉も、かなり傷ついたことになったようです。
　お父さんやお母さんは、どのような子供の育て方をしたのでしょうか。　どんなことを大切にして育ててきたのでしょうか。　自分の子供の育て方を思い出しながら、そんなことを感じてしまいました。