深呼吸の要領で大きく息を吸って、出来るだけ長く吐きます。 出来るだけ長く息を吐こうとするときには、はじめに大きく息を吸ったほうが、長く吐けるのです。
口を閉じ鼻だけで呼吸を行います。 吐く息は、イメージで体の中へ吐きます。 吸った息が少し喉の辺りに残っていますが、その息が喉から気管支を通って、胸から下腹に向かって入っていくのを、追うようにして、そのことだけに意識を集中します。 私はこの呼吸を、逆腹式呼吸と呼びます。
大きく吸って、長く吐く呼吸を、ただひたすら続けます。 舌は上の歯の付け根に、そっと付けておきます。 この長く吐く呼吸を行い、体の中へ入っていく息を追うように、そのことだけに意識を集中して、座禅を行っていますと、あっという間に1時間は過ぎていきます。
イメージで体の中へ息を吐くことによって、自分では分からないかも知れませんが、宇宙に無尽蔵にある気が、体の中へ入っていきます。 その気は、眠っていた経絡(気の通り道)を刺激し、その通りを良くして行きます。
体の中へ入っていった気は、体の中へは貯まらず、私たちが良く知っている経絡上にある気のツボから、排出されます。 この長く吐く体の中へ吐く呼吸を、続けることによってツボでの気の調節が、良くなっていきます。
鍼や灸でツボに施術するのは、病とツボの部位の関係が、分かっているからですが、常に逆腹式呼吸を行っていれば、免疫力が高まり、病気になりにくい体をつくっていきます。 また例え病気になったとしても、軽くて済むのです。
病にかかると、その関係する気のツボの調節の機能が低下するのですが、そのツボを改善するために、鍼や灸の施術を行っているのです。
日常的に、逆腹式呼吸を行う癖を、付けたいものです。