ひとり座禅のすすめ

自分ひとり、坐禅(靜功)を日常生活の中で取り入れていくと今までと違った感覚を覚えていく。

長く吐く呼吸を行うことによって何かが変わる

2013-06-13 10:48:47 | 座禅

 私が大学の級友からの声かけで、生まれて初めて静功(静かな功―座禅)を行なうようになったときに、とりあえず日本気功協会編の「気功の基礎入門」を買ってきて、目を通しておきました。

 どういう訳か初日から、深呼吸の要領で大きく息を吸ってから、出来るだけ長く息を吐いていました。 和室で座布団の上で真っ暗闇の中、1時間胡坐を組んで坐っていました。 45分ぐらい経った時でしょうか、頭のてっぺんに電子の輪があり、帽子を被ったような感覚になったのです。

 私には、何か形も覚える必要もないし、ただ胡坐を組んで坐っているだけですので、無精者にとっては座禅は、丁度合っていたのかもしれません。 

 吐く息を長く吐こうとしたときに、映画「空手バカ一」で見た演武者の呼気の行ない方を、思い出しました。 吐く息を息音をたてながら、ゆっくり吐く呼吸です。 感覚的に出来るだけ長く吐こうと思った時に、息音をたてながら吐いたほうが、長く吐けるのではと思ったのかもしれません。

 初日から、息音をたてながら、出来るだけ長く吐いていたのです。 その時自分では意識していなかったのですが、体の中へ吐く息を、吐いていたのです。 長く吐く息を体の中へ吐く呼吸を、逆腹式呼吸ということも、後から知ったことです。

 私の座禅の出発点は、幸いなことに禅宗ではなく、気功でした。 静功の会での中国人の指導者の云うことは、余り理解できず、我流で何事も行なっていました。 基本的には私は、人から教わるのは苦手で、自分で行動し、行動する中で考え前進していきます。

 大切なことは深呼吸の要領で呼吸し、大きく吸ってから(胸いっぱいに空気を吸ったほうが長く吐ける)、出来るだけ長く吐くことが大切なのです。 これは禅宗の吐くことから始まる呼吸とは違います。 

 自分の体験から、禅宗の云う(一般的な腹式呼吸ですが)、息を吐くと下腹の丹田から気を吐くを同時に行うことは、体の生理に合ってはいないと感じています。

 出来るだけ長く吐く呼吸を続けることによって、必ず体に微妙な変化をもたらします。 胡坐を組んでいる時間は、最低でも1時間は必要です。 これを毎日、続けます。 不思議なことに、座禅が楽しくなってくるのです。 1時間の座禅を続けることによって、自ら座禅の真髄が感得できるはずです。