ひとり座禅のすすめ

自分ひとり、坐禅(靜功)を日常生活の中で取り入れていくと今までと違った感覚を覚えていく。

はじめ息音をたて慣れたら息音をたてなくする

2009-01-15 18:00:59 | 逆腹式呼吸
 胸式肺呼吸から逆腹式呼吸を行うにあたっては、当初は体の中へ吐く息を、自分自身で入っていくのを確かめるように、わざと息音をたてながら、吐いていきます。 吐く息だけに、体に入っていく息を追うようにして、そこだけに意識を集中します。

 私は、下腹にある臍下丹田が、実際どこにあるか分からず、どこだろうどこだろうと思いながら、息をゆっくりと体の中へ吐きながら、捜し求めていました。 今は丹田が、心臓のようにいつも動いていますので、どこにあるかはよく分かっていますが、当時は、丹田が動くことも知らず、ひたすら逆腹式呼吸を行いながら、座禅を行っていました。

 座禅を始めた時から、座禅は最低でも1時間は行っていましたので、今はそれが当たり前になっています。 始めた当初は、ガンに罹った友人の女性の無事を願い、3時間の座禅を行っていました。 意識さえ集中していれば、3時間はあっという間に過ぎてしまいます。 勿論、足の痺れもありません。

 私が大学の級友からの呼びかけで始めた静功会(静かな功ー座禅)は、初めから何も分からないのに、無我夢中で普段行っている胸式肺呼吸で、吐く息だけゆっくり吐き、ゆっくり長く吐こうとすると、自然に息は体の中へ吐くようになるのか、静かな空間で私の息音だけが、よく聞こえていたようで、1週間に1回の座禅会が3回終わったあとに、友人から「もう少し静かにしろよ」と注意を受けました。

 考えてみれば、日常的にあらゆる時間、場所を通していつも逆腹式呼吸を、目を瞑っては練習していましたので、そのころには、もうだいぶ呼吸に慣れていましたので、翌週からは体の中へ吐く息が、殆ど聞こえないようにするようにしました。

 初めから息音をたてないよりは、たてた方が息の動きを追うのには、分かりやすいのではないかと思われます。 体の中へ息が入るのが実感できるようになってから、息を立てないほうが、よいのではないかと感じます。

 できるだけ長く、細く息を体の中へ吐くことが、当たり前のようにできるようになったならば、体が微妙に変化する何かを、感じることができるようになるはずです。 呼吸を、座禅を楽しんでください。