ひとり座禅のすすめ

自分ひとり、坐禅(靜功)を日常生活の中で取り入れていくと今までと違った感覚を覚えていく。

意識をどのように集中させるか

2009-01-29 17:41:41 | 座禅
 座禅をしてますと話すと、すぐに「無」とか「無心」とかの言葉が、連想されます。 これまでの生活の中で、およそ「無」や「無心」には無関係であったために、座禅のときにそのような状態を維持するのは、とても難しいのが当たり前です。

 先ず意識を集中するために、数をひたすら数える数息法という、考え方もありますが、ここでは、吐く息だけに意識を集中する方法を述べます。 呼吸に意識を集中したほうが、簡単ではないかと思うからです。

 私自身は、鼻だけで呼吸をし、吐く息をゆっくり吐き、吐く息を体の中へ吐く胸式肺呼吸ー逆腹式呼吸を、行ってきました。 鼻で息を吐くことを忘れ、下腹にある臍下丹田が活性化することを念じながら、ひたすら息を体の中へ吐いていました。

 当時、下腹に丹田があるということは、本によって知ってはいましたが、具体的にどこにあるかは分かっておらず、ひたすら体の中へ息をゆっくり吐きながら、どこだどこだと息を追いながら、探していたのでした。 ましてや、丹田が心臓のように鼓動するなどということも、知りませんでした。

 あるとき、自分の下腹を斜め上から見るようなことも、想像しながら一所懸命、息を体の中へ吐いていました。 また、空を飛び上がるようなイメージをしたこともあります。 

 体の中へゆっくり息を吐き、吐く息だけに意識を集中し、体の中へ吐いていった息を追いかけながら、ひたすら座禅に集中する、そんな毎日であったような気がします。 吐く息に意識は集中できますが、やはり私達は日常生活の色々な悩みから、解放されているわけではなく、時々そんなことも頭をよぎります。

 そんな雑念も、暗闇の静かな中で行う座禅では、ある程度意識は集中していますので、宇宙の叡智のサジェスチョンを、そっと受けられるかも知れません。 何かを期待するのではなく、ひたすら吐く息だけに、意識を集中することから、ひょっとすると何かを感じ、体に微妙な変化を与えることに、なるかも知れません。 楽しんでください。