建築をめぐる話・・・・つくることの原点を考える       下山眞司        

                     ☆ 2019年1月より、故人が残したものを順次、掲載して行きます。☆

「第Ⅳ章-2-3 大徳寺 孤蓬庵」 日本の木造建築工法の展開

2019-08-23 11:53:51 | 「日本の木造建築工法の展開」

 PDF「第Ⅳ章-2-3 大徳寺 」A4版6頁

3.大徳寺 孤篷庵(こほうあん)  小堀遠州により1612年(慶長17年)造営、火災に遭い寛政年間(18世紀末)古図により再建

 孤篷庵(こほうあん)大徳寺塔頭の一であるが、他の塔頭とは性格が異なる。

 幕府の作事奉行を務めた小堀遠州が、自らの菩提所として自ら設計した。当初の建物は焼失したが、後に古図により再建され、当初の姿を持っているとされる。

 孤篷庵(こほうあん)の最大の特徴は、敷地内の方丈庫裏書院茶室などを、当初から一続き・一体の雁行した建物として計画していることにある。各所に用意される坪庭も含め、庭も当初から建物と一体的に計画されている。つまり、敷地内の空間を、建屋か庭であるかを問わず、すべて見通して設計していることになる。

 桂離宮と類似してはいるが、桂離宮の場合は、増築を重ねた結果であり、孤篷庵(こほうあん)とはかなり異なる。

 

 配置図                           西沢文隆「実測図ー建築と庭」より転載・編集


 

                              日本建築史基礎資料集成二十茶室より転載・編集

本堂~書院 平面図配置図橙色枠内)  方丈部分は畳1畳を6尺3寸×3尺1寸5分とした内法制の柱割。書院分は、基準柱間を6尺5寸とした芯々制の柱割。 芯々制内法制の切替えは、畳廊下東の壁面で行なっている。

          

 

庭の西南隅から書院~本堂を見る  入り隅の刈込み生垣の右手が忘筌 画面左には山雲床への路地が続く 日本建築史基礎資料集成 二十茶室より

 

 

書院部分平面図   基準柱間 芯々 6尺5寸 柱径:約4寸3分、山雲床(さんうんじょう)は3寸5分

 

 

                         平面図・断面図・展開図共に 日本建築史基礎資料集成二十茶室より

書院部分 桁行断面図    たすきがけ筋かいは修理時の追加。

 

 


山雲床 展開図  

                   

山雲床 北面                        原色日本の美術15 桂離宮と茶室 より 

 

書院部 天井見上げ図                     日本建築史基礎資料集成二十茶室より

 

 

書院部 梁行断面図

 

 

畳廊下部分 梁行断面図                   重要文化財孤篷庵本堂・忘筌及び書院修理工事報告書 より

 桁行、梁行とも方丈建築と同じ桔木を使う架構法を採っている。 特に、梁行桔木は、小屋裏深くから始まっていて、軒を支えるだけでなく、小屋組全体の強度増強の役を担っている。

 

 

 

                                       日本建築史基礎資料集成二十茶室より

本堂 平面図 畳長さ6尺3寸を基準とした内法制柱割 柱径 内部は4寸7分 外回りは4寸9分  忘筌は4寸1分~4寸6分 

 

 

                         重要文化財孤篷庵本堂・忘筌及び書院修理工事報告書 より

本堂 桁行断面図   架構法は、方丈建築を踏襲。

 

 

 忘筌への軒下路地    写真共に日本の美術83 茶室 より

        

 西側の  

 

  忘筌西側のを見る

 

 

 

                                                                              

                                       日本建築史基礎資料集成二十茶室より

 本堂 天井見上げ図 南側の3室:十二畳・室中・十畳は一続きの天井で欄間はない。

 

 本堂 梁行断面図                                           重要文化財孤篷庵本堂・忘筌及び書院修理工事報告書 より      

         

忘筌 東側を見る                日本の美術83茶室より

 

 

 

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