初夏の国分寺史跡
暑くなる前にと四日ほど前の雨上がりの日に武蔵国分寺史跡を訪ねた。
桜の時期に訪ねて以来の事だ。
気温30度弱のさほど暑くない日だった。
この日は先ず国分寺薬師堂を訪ねる。
薬師堂前の仁王門は雨上がりとあって、しっとりと落ち着いた雰囲気だった。
地面には散り落ちた木の葉が点在し、木漏れ日と共に静けさを感じさせていた。
薬師堂参拝の後、知る人ぞ知るという薬師堂裏の野仏に会いに行く。
野仏たちは参拝する人も無く、ひっそりと佇んでいた。
近くにはアジサイの花も咲いていた。
薬師堂を後に、仁王門前の階段を降りるとすぐに武蔵国分寺跡に出る。
西側から見た講堂跡。
講堂跡の説明板がある。
講堂横には数本の木が寄り集まったような大木がある。
群馬県寄贈のクロマツが聳え立つ。
北西から見た金堂跡。
この史跡は数年前にこのような形に整備された。
以前は金堂跡の草むらに金堂の礎石が並んでいて野趣に富んだ雰囲気だったが、整備されたことによって現実的な雰囲気になってしまい、あまり面白みがなくなってしまった、と思うのは老骨のみかも知れない。
南西から見た金堂跡。
真南からの金堂正面。
正面右手に国分寺史跡の碑が立っている。
もとは金堂脇にあったものだ。
南東から見た金堂跡。
金堂後ろから講堂跡に向かう通路。
講堂跡まで、砕石が敷き詰められている。
敷き詰められた砕石を良く見ると、国分寺史跡から発掘された縄文土器の破片のような物が多数見られる。
これは多分実物ではなく、土器に模した焼き物だろうと思う。
いずれにしても天平の昔の雰囲気を演出したものだろう。
石畳の先に講堂跡がある。
講堂跡正面。
近くには講堂跡の説明板がある。
講堂跡を後に国分寺に向かう。
講堂跡の斜め右後ろに国分寺の碑が立っている。
国分寺の碑の横を進むと国分寺楼門に出る。
楼門越しに見た国分寺。
武蔵国国分寺。
当然のことながら昔の国分寺とは違う現在の国分寺。
境内には、万葉百花園があり、万葉集の和歌に出てくる花を歌碑と共に植えてある。
こんなアジサイの花もあった。
久しぶりに見た国分寺史跡だが、雨上がりのしっとりとした雰囲気が史跡に重みが増したような感じで、何時もと違う雰囲気を味わう事が出来たのがこの日の収穫だった。