次期政府専用機到着

 2019年4月から運用が始まる次期政府専用機の初号機、ボーイング777-300ER型機が今朝(17 Aug. 2018)、スイスのバーゼルから航空自衛隊の千歳基地に到着したとの報道。 

画像はAviation Wire https://www.aviationwire.jp/ より

 バーゼルから?シアトルからじゃないの?と思われた方もおられることと思いますが、実は内装はバーゼルのユーロエアポート・バーゼル=ミュールーズ空港に隣接したジェット・アビエーション社が担当していたのでした。初号機は、2016年10月に同社に到着していたと云うことですので、完成までに22か月を要したことになります。

 ボーイング747-400をベースにした現行の政府専用機は1993年に導入されておりますので、747-200をベースにした米国の大統領専用機よりは新しいのですが、これまで整備を委託していた日本航空において747型機が2011年に引退していることから今後整備委託を続けることが難しいため早めのリプレイスとなったものです。

 政府専用機は航空自衛隊が管理・運用する「特別輸送機」ですので、運航乗務員(パイロット)と客室乗務員(CA。空自では空中輸送員と呼ぶらしい)はいずれも自衛官です。私は以前、日本航空の客室乗務員訓練センターを見学させていただいたことがありますす。その折にちょうど空中輸送員の訓練が行われている場所を通りがかったのですが、案内役のJAL社員が「左側は振り向かず速やかに前に進んでください」と、相当な注意を払っていたのを記憶しています。

 現行の政府専用機の整備と空中輸送員の訓練はJALに委託されていますが、新しい専用機については整備、空中輸送員の訓練共に全日本空輸(ANA)に委託されます。その訓練は2017年5月から始まっていたと云いますから訓練にほぼ2年をかけることになる訳ですね。と云う訳で2019年4月の運用開始まであと7か月。楽しみであるなぁ。

蛇足:政府専用機はその国の国力と世界における相対的ポジションを現す。オイルマネー潤沢な中東各国は747やA340と云った大型機を使用していますがこれはむしろ例外で、ボーイング757、737、エアバスA320、A319といった中・小型機やビジネスジェットを使用するのが一般的です。エアラインから中古機を購入し改装する例も少なくないようです。ちなみにG7各国の専用機は次の通り。

アメリカ合衆国:VC-25(747-200。大統領専用機)-->747-8(新古機を改造)
イギリス:A330 MRTT(改)
イタリア:A319
カナダ:A310
ドイツ:A340(元ルフトハンザの中古)
日本:747-400 -->777
フランス:A340、A330(この2機は空軍所属の輸送機)、大統領専用機はA319(中古)

 こうしてみると、いずれも新造の747、777を使用する日本は見栄を張り過ぎているようにも見えますがいかがなものでしょうか。

 「恩田の森Now」 http://blog.goo.ne.jp/ondanomori に、ただいまは8月4日に撮影した写真を6点掲載いたしております。盛夏の森の様子をご覧いただければ幸いです。

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