人口減少は不名誉?

 今日の神奈川新聞一面に、横須賀市が全国最多の転出超過となったことを報じる記事。記事によれば、総務省が30日に発表した2013年の人口移動報告によると、同市の転出超過が1772人に上り全国の市町村の中で最も多かったとの事。福島県桧枝岐村の人口は619人(2014年1月1日推計)。横須賀市の1772人減は、桧枝岐村3つ分が無人村?になったと云う事だ。凄まじい人口減だとは思うけれど、それよりも驚いたのはこのことに対する横須賀市長のコメントだ。

 「誠に遺憾。名誉挽回すべく(後略)」

 果たして人口の減少は遺憾な事であり、名誉挽回する必要がある程不名誉な事なのだろうか。横須賀市長はどうやら人口増は善であり、人口減は悪であると信じているようだが、郷秋<Gauche>的にはどう考えても狭い日本に人口が多過ぎる。多過ぎるが故に多くの問題を抱えているのが首都圏をはじめとする大都市である。

 日本は既に人口減少に時代に入っている。1億3千万の人口を前提にした社会構造を維持することを考えるのではなく、1億人、更には8千万人でも豊かで健康で文化的な、人間らしい生活を維持できる社会をつくることを考えるべきなのである。

 横須賀市の人口は40万人。1年間に1772人減少したからと云って今すぐに無人市になる訳ではない。「限界集落」と呼ばれるような僻地の集落、町村とは訳が違う。ゆったりと豊かに暮らすことが出来る市を作れば良いではないか。それが上手く行けば人口減少時代にいち早く適応・成功した先進事例として賞賛されることだろう。

 都市部の人口減少を「不名誉」とは、一体全体いつまで右肩上がりの昭和時代の価値観を引きづっているのか。時代錯誤も甚だしいと、郷秋<Gauche>は笑ってしまうぞ。

blog「恩田の森Now」
25日に撮影した写真を掲載いたしております。大寒過ぎの時期ではありますが妙に暖かくなった森の様子をどうぞご覧ください。なお、今週末の撮影・掲載は都合によりできません。次週をどうぞお楽しみに。
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