秋の七草、葛花

 冬枯ていた野で次々に芽を出し私たちの目と口とを楽しませてくれる春の七草が珍重されるのに対して秋の七草はいま一つ人気がないと云わざるを得ないが、その中でも特に喜ばれないのが葛の花を咲かせる葛ではないだだろうか。

 葛の根は、かつては葛湯や葛切りの材料となる葛粉をとる、葛根の原料となるなど有用な植物であったはずだが、他の植物由来のデンプンや新たに開発された医薬品に押されてその有用性は過去のものとなり、今では荒れ地を覆う厄介な雑草に成り果ててしまった。

 とは云え葛花の美しさが変わるわけではないので、これを機会にぜひお見知り置き頂きたいものである。花からは葡萄ジュースのような良い香りが漂い、他の樹木に絡みつき上に伸びて咲いた花はその花弁を地面に散らすなど、その風情には捨てがたいものがある、そんな葛花なのである。

 横浜の住宅地に残された里山の四季の移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」。ただいまは9月5日に撮影した写真を5点掲載いたしております。9月だと云うのに猛暑に見舞われた森の様子をご覧いだけたら嬉しいです。
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#秋の七草 #葛花 #クズ #緑の怪獣

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