記録達成のバリチェロには引退していただきましょう

 SAF1からのF1撤退表明が正式に出された。残念だけれど、資金がなければ参戦できないのは道理。止むを得ないだろう。
ホンダのジュニアチームとして位置づけられ2006年にF1参戦を開始したSAF1だが、カスタマーシャーシの問題や営業的にジュニアチームとして十分機能しなかったことからホンだとしてもこれ以上の投資に二の足を踏まざるを得なかったようである。

 SAF1撤退を報じる論調はどれも「志半ば・・・」「苦渋の決断」とSAF1に同情的だが、郷秋<Gauche>はあえて「経営センスの欠如による必然的結果」と言っておきたい。鈴木氏が「金の話しばかりしていた。ゆっくり休みたい」と発言していたらしいが、チームオーナーかつチーム監督まではいいが、最高経営責任者としての仕事までを鈴木氏が抱えていたのだとすれば、そもそも一つの企業体として問題があったと言うことである。レースのことはレースのプロに任せ、経営のことは経営のプロの任せるのが、プロフェッショナルなF1チームと言うものである。

 さて、今週末のトルコGPから、SAF1のマシンがコースを走る姿を見る事が出来なくなるわけだが、それは同時に佐藤琢磨の走る姿を見る事が出来なくなるということでもある。それは困るぞ。琢磨はまだまだ走れる現役ドライバーである。その琢磨がSAF1と共にF1の世界から消えていくと言うことは、多くの日本人F1ファンが許さんだろう。そこでホンダに提案だ。

 今週末のトルコGPで、リカルド・パトレーゼの持つ256というF1出走記録を上回る257回出走を達成するルーベンス・バリチェロには、その記録を土産にしてF1を卒業してもらってはどうだろうか。そしてその後釜として琢磨がホンダのレースドライバーに復帰しモナコを走る。マカオで2度優勝している琢磨にとって、マカオ同様公道で戦われるモナコGPはカムバックの最高の舞台となることだろう。

 バリチェロには今シーズン最後まで走って欲しいところだったけれど、琢磨のシートがなくなった今となっては話しが違ってくる。2年連続ノーポイントの醜態をさらし寂しくF1を去るよりも、歴代1位の出走記録を残し、そのシートを潔く琢磨に譲る方が綺麗な幕引きだと思うんだけどどうかな、ルーベンス君。
 

 例によって記事本体とは何の関係もない今日の一枚は、裏磐梯、桧原湖(湖面海抜823m)の新緑。首都圏の緑はすっかり濃くなりましたが、裏磐梯は今が木々の芽吹きの時期でした。
コメント ( 4 ) | Trackback (  )