福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

コンポジットレジンの最近

2010-07-14 | 虫歯治療の話
最近は昔と違って、いわゆる金歯とか銀歯とか言う金属系の詰め物、被せ物は好まれない時代になってきましたね。
奥歯で、むし歯の範囲が広い場合や神経をとる処置を行った後などは型をとって詰める、被せるという処置になりますが保険診療範囲内であると金属になります。白い材料ですとセラミックとかハイブリッドセラミックを使用しますが、これは保険診療外になってしまいます。見た目は良くないのですが、耐久性という面では金属は優れてはいます。
さて、前歯の部分的なむし歯の治療は、当然審美的な面が必要ですので、保険診療ですとコンポジットレジンという直接詰める歯の色の材料で行うのが一般的です。最近ではこの材料の耐久性や歯との接着が改善されてきて、奥歯でもある程度までは白い詰め物で1回の来院で終了してしまいます。
このコンポジットレジン、小児歯科分野では比較的前から前歯奥歯の治療に関わらず使用するのが一般化しています。ただし乳幼児では治療が上手にできないという理由でできないことはありますが。乳歯では永久歯ほど噛む力が大きくないということと、歯型をとるということ自体小児では上手にできないことも多いので、1回で終わる治療選択になっていると思います。
型をとって金属等で作製する場合、どうしても鋳造に必要な材料の大きさというか厚みが必要になりますので、むし歯以外のところも便宜的に削らざるを得ない場合があります。それに対してコンポジットレジンは虫歯の形に関わらず歯に直接接着する材料なので、出来るだけ歯を削らない治療が可能になるわけです。
コンポジットレジンはペースト状でこれを光を当てて硬化させるのが一般的でしたが、最小限に削る時代になって、フロアブルレジンという流動性が良くて小さい隅の部分まで詰めやすい材料が増えて来ました。
当院でも殆どの治療で写真のようなフロアブルレジンを使用しています。レジンは材料自体の強さや色はかなり理想的なところまで来ていますが、歯との接着ステップやその時の臨床的条件が若干ナーバスですので、これが改善されればさらに便利な材料になると思います。
特に乳幼児のむし歯治療では、なかなか理想的条件で処置を進められない場合も少なくない、というのが正直なところです。



コンポジットレジンは国内外の色んなメーカーから発売されています。
当院で使用中のもので、下の2つはペーストタイプ、上の2つはフロアブルレジンです。実際はこれに歯面処理&接着の薬剤が必要です。
ちなみにA2とかOA2とか書いてありますが、これは歯の色(明るさ、色調や透明度)の分類です。




ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam/
                           http://www.futatsuki-dental.com/
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