矯正治療にはいくつかの種類のゴムが使用されることがあります。
まず、歯にブラケットを接着するマルチブラケット装置ですが、ワイヤーをブラケットに固定するのに小さなゴムリングを使います。以前ブラケットが金属だったころは細いワイヤーで結んでいましたが、最近は透明または白色のブラケットを使用していますので、審美的理由もあって当院では通常透明のゴムリングを使用しています。
そしてパワーチェーンといって歯を左右的に移動して隙間を閉じる目的などに使用する鎖状の形のゴムがあります。
また、顎間ゴムといって、それぞれの歯並びが良くなった後に上下間の噛み合わせを良好にするために使う、やや大きいサイズのゴムがあります。
この患者さんは犬歯付近がよく噛み合っていないのでブラケット部のフックに三角形のようにゴムを使用することにしました。食事中は一旦外して、後で患者さん自身で新しいゴムを付けなおしてもらいます。基本１日中の使用が望ましく、これを守ると必ず改善していきます。
１年２か月前の治療開始前。大学生の患者さんで、上下左右の第１小臼歯（計４本）はこの後抜歯しています。
それぞれの歯並びと奥歯の噛み合わせは良好になりましたので、そろそろゴールが見えて来ました。
左が顎間ゴム、中央がパワーチェーン、右がブラケットとワイヤーを結び付けるゴムリングで、取っ手部分から小さいリングをちぎって使います。
ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam
